南三陸ドライブ2017・冬

春で終了する仮設の復興商店街
日本5周目・91回目のドライブ
実行日:2017.2.4
実行人数2名
走行距離:174km
震災仮設商店街、「さんさん商店街」の最後を見届けよう!そして岬・海鮮、最後は復興した女川の町へ!
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僕がインターネットで情報を調べていて、「失敗した!」と叫んだのは1月下旬のことでした。

何かって言うと、南三陸町にある「さんさん商店街」っていう、東日本大震災からの復興のための仮設商店街のこと。
春夏秋冬全部の季節に訪問し、それぞれの季節の南三陸限定メニューを食べようと計画していたのです。
あとは冬だけが残っていたのです。

もともと「さんさん商店街」は、一旦閉鎖が予定されていて、3月上旬に新しい地で再開すると聞いていた。
「だったら2月末までに行ければいいよね。どこで冬限定メニューを食べれればいいよね。」って考えていた。
しかし調べが甘かった。
「さんさん商店街」は昨年末で営業を終了していたのだ。そうだよね、3月から新天地で営業するなら準備期間がいるもんね…。
こうして、冬に「さんさん商店街」を訪問する夢は破れました。

ただ、まだできることがある。
僕らが春夏秋冬全制覇を目指していたメニューは、「さんさん商店街」だけの限定ではない。「さんさん商店街」が中心ではあるけれど、南三陸町で結託して実施しているのだ。他の提供しているお店に行き、全制覇を狙おう。
そして、「さんさん商店街」は営業を終了したものの、まだ残っている。お店の人が全ての後片付けを終え、土地を権利上手放したのが確か2週間ほど前。そして、ボチボチ取り壊しが始まりつつある。
完全に取り壊される前に、思い出の商店街を最後に見ておきたい。

…この2つの目的を達成するため、僕らは南三陸に向かう。
夕方からは予定があるのでわずかな時間だけど、充分可能なスケジュール。では出発だ。


8:55 石巻出発

愛車の"浜さん"に同行者と共に乗り、石巻の田園地帯を出発しました。
最寄りから三陸道に乗り、一気に南三陸の「さんさん商店街」を目指したいと思います。

9:05 三陸自動車道


       
快晴の三陸道             新しい志津川IC

田園地帯をスイスイ駆け抜け、あっという間に南三陸の志津川ICまで到達しました。
この志津川ICは、三陸道が延長されたことで昨年10月末にできたばかりなのだよ。僕らが使うのは今回は初めて。
昨年10月の「南三陸・石巻ドライブ2016・秋(5-80)」のほんの2週間後の完成だったので、あのときはわずかな差で未完成状態だったのだ。

9:25 志津川IC

そして、この志津川ICによって三陸道は「さんさん商店街」の直前まで伸びたので、一般道に降りたらもう一瞬で目的地です。
便利ー。だけども僕にとっては三陸道が伸びたと同時に「さんさん商店街」が閉鎖するという、皮肉な事態よ。


<「さんさん商店街」>
9:27 「さんさん商店街」

この商店街は、東日本大震災から約1年後の2012年2月25日にOPENした仮設商店街。
震災で店舗を失った人だとかが復興のために集結し、およそ32店舗がここで事業を行っています。
三陸に数ある復興商店街の中でも、結構大規模かつ有名なところです。…2016年の年末で閉鎖しちゃったけどね。

今回で5回目の訪問。だけども、これが最後になるかもね。
今後、ここも津波の防御のための嵩上げの工事対象となるだろう。そうしたら、景観は全然変わってどこがどこだかわからなくなっちゃうだろうね。


                      モアイは残っていた                    モアイと記念撮影

これは「イースター島」から正式に贈呈された本物のモアイで、「イースター島」以外にある本物のモアイとしては世界唯一。さらに目の入ったモアイは世界でも2つだけなので、すごい貴重なものです。
昔からチリと南三陸は津波被害のときのお互いの援助とかで友好都市になっていて、そんな背景があるから東日本大震災のときに復興のシンボルとしてモアイが贈呈されたのです。
"モアイ"っていうのは、"未来に生きる"っていう意味だそうです。まさに、あのときの三陸に必要だった言葉。

商店街は閉鎖しちゃったけど、モアイは残っていてくれて嬉しいよ。
しかもプレートの日付けも今日になっている。
過去毎回記念撮影してきたモアイ像。今回も一緒に撮影しよう。


           
        役目を終えた商店街                         取り壊しが始まる

商店街は取り壊しが始まったところでした。もう商店街名が書かれた看板ゲートもなくなっている。
昨年10月の「南三陸・石巻ドライブ2016・秋(5-80)」や、昨年6月の「南三陸・石巻ドライブ2016・夏(5-72)」で僕らがランチを食べた、半屋外の巨大東屋のような共有休憩所は、既に木材の山になっていました。あぁ…。

他のプレハブの建物は健在だったけど、どれも装飾などすべて取り外されていて、殺風景で画一的な白いコンテナとなってしまっている。ワイワイ賑わっていたのがウソのようだね。前回多めに写真を撮っておいてよかった。


                       
内部も空

各店舗の中も、もうガランとしています。ここで海鮮丼を食べたのに、クレープを食べながらみんなで楽しく談笑したのに、その面影すらない。「この店、こんなに狭かったんだ…」と思ってしまうような、変わり果てた姿だった。

でも、最後に見れて良かった。
たった4回だけど、思い出の場所。あくまで復興のための仮設商店街なのだから、永続しないのは最初からわかっていた。
だけども、震災復興のシンボルで、きっと被災した人々にとっては僕らの何倍も心の支えになったであろう場所。天皇陛下も見学に来た場所。僕はそのとき「東北一周ドライブ2014(5-23)」で、ギリギリすぎるニアミスをしたんだっけね。
そんな思い出を、大切にしていきたい。


では、ここから2kmほどのところに、「新・さんさん商店街」が建設中だというのでチラッと見て行ければと思います。
まだ公式サイトにも詳細場所は掲載されていないけど、なんとなく見当はついたので。


                   
嵩上げ工事                         変わりゆく地形

この近辺の土地は、相変わらず嵩上げ工事の真っ最中。
今度の津波の被害を防ぐため、10数mも盛り土をして土地を高くしていっています。もう毎度来るたびに景観が変わるし、道路も違うところを通っていたりするんだよね。
今までの景色が変わってしまうのは残念だけど、津波対策としてしょうがないことなんだよね…。

海側に向かって走っていたところ、「新・さんさん商店街」の建設現場が見えました!嵩上げされた、海近くの高台に建造されていました。なんかすんごいウッディな感じだぜ。


                   
新・さんさん商店街

この商店街がOPENするのは3月3日なので、ちょうど1ヶ月後くらい。そしたらまた行ってみたいな。
その日を楽しみにしているよ。

そして、海沿いの県道221号に入ってみます。何の気なしに入ってみたが、なかなかの狭路ですぜ、これ。
擦れ違い困難な住宅地をクネクネとテクニカルに進みます。おまけに海沿いなのにアップダウンが豊富。でも海綺麗。


                   県道221号は狭路                         車窓からは太平洋


<清水浜駅>

10:01 清水浜駅

県道221号を抜けつつあるとき、左手に不意に壊れた駅が見えました。
あぁ、これは気仙沼線の清水浜駅。初めて見たよ。今まではこの区間は国道45号を使っていたので、ちゃんと駅前に来るのはこれが初めてだ。
…というのも、僕はこの駅の名前だけは目撃したことがある。それは1年半前の「南三陸ボランティア(5-48)」のとき。
僕はドライブエピソードで、この近くの「ベイサイドアリーナ」を訪問した際ににこのように書いています。

> 「清水浜」の鉄道駅を示す標識が立っていたよ。これはなんで?
> 清水浜の駅は地図で見るともう少し東なのだが…。この気仙沼線が津波で被害を受けてしまったので、
> ホームの行先版だけここに持ってきたとかなのだろうか?


なるほど、その答えがこれだったのね。
車を数台停められる空き地があったので、そこに浜さんを入れました。


        雪の残る駅前で                     津波で破壊された駅
 
なかなかに衝撃的な光景です。町も近いこの場所で、この規模の破壊の痕跡が、震災からもう6年経つのに残っているとは。
津波はあの駅舎まで到達したのだろう。白い駅舎の屋根が歪んでいるのが見えます。
そして、ホームの手すりも、そこに続く階段もグニャリと曲がっている。
視線を右にずらすと、少し先で線路自体が崩壊して無くなっています。

ここから線路までの高さは7・8mはあるのだろうか?あそこまで津波が来たんだね…。
ここいらを歩いている人なんて、そんなスケールの津波を食らったら、たまったものじゃなかっただろうね…。


                   
駅舎も階段も歪む                           断絶された線路


再び国道45号に乗り、北上します。
このあとは久々に「歌津岬」に行ってみようと思うよ。そして南三陸町の中心まで引き返したくらいで、11:30とかになるだろう。そのタイミングで、ランチにしようと思うのだ。

走っていると、「田束山」の『世界のみなさんありがとう』のメッセージが見えてきます。
震災後に地元の人が掲示したメッセージ。この道を走るといつも目に入ります。写真はなかなか撮りづらいサイズ感なので、今まで何度も目にしたけどサイトに掲載したことはほぼなかったかな?


      
田束山のメッセージ            あの日のテント小屋

そうそう、ちょっと話しは変わるし詳細な場所も伝えられないけど、南三陸町内部をいろいろ走っているとき、ふいに白くて大きなテント小屋が目に入ったんだよ。
あれは…!って思った。そっかー、ここにあったんだー。あのときは僕はただ車の後部座席に座っていて前の車に着いて行っていただけだから全然詳しい場所を知らなかったよ。

あれはね、1年半前の「南三陸ボランティア(5-48)」の舞台。漁師さんのレクチャーを受けながら、旅友"ニコル君"やその仲間たちと、あそこで昆布結びのボランティアをしたんだよね。石巻に引っ越してきてまだ1ヶ月の頃の話。
懐かしいな。漁師さんは元気かなー?


<「伊里前復幸商店街」>
「田束山」の前を通過すると間もなく、伊里前復幸商店街が出てきます。
ここも今まで何度も走っているけど、足を踏み入れたことは無いんだよね。ほとんど荒れ地の掘っ立て小屋レベルだったころから前を走ったりはしていたけど。
今回は時間にも余裕があるので、立ち寄ってみよう。

10:16 「伊里前復幸商店街」


      
初めての訪問                            海を背にするモアイ

そういえばここ、以前は国道45号を挟んで反対側になかったっけ…?
東北一周ドライブ2014(5-23)」で僕は確かにこの商店街の写真撮影をしている。そのとき商店街は、山を背にしていたはずだ。どうやらやはり移転したらしいね。建物もそのときよりも立派になっているしね。

10店舗ちょっとのお店が長屋のように立ち並んでいます。
食事処とかバーとかもあるけど、そういうお店はまだこの時間なのでOPENしていません。


                         
安くていい品あります

そんな中で、僕らの目を引いたのは、服屋さんでした。
ワゴンセールみたなコーナーがあって、すごい安い!ま、僕の趣味に合う服なんてのは少ないんだけど、タオルとは100円で結構いいのがあるし。そして、南三陸デザインのジャージなんかも、メッセージ性が強くて見ていて興味深いね。
相方によれば、女性もののバッグなんかも破格の値段なのだそうだ。ぞんざいに置かれてはいるが、並べ方を工夫すれば相当インパクトがあるそうで。

そのうちオーナーのおじいさんも出てきて、南三陸オリジナルデザインのジャージ・パーカー・タオルなどのいろいろな説明をしてくれる。それと共に、いろんな話もしました。僕らが横浜から引っ越してきたこととか。
あと、この復興仮設商店街についての話も聞いた。この仮設商店街は、今年のGW明けくらいで一旦閉めちゃうんだって。GWが最後のイベントだって言ってた。

そっかー。それは寂しいね。あと3ヶ月ほどか。今回ここに来れて良かったよ。
「さんさん商店街」も移設して本稼働するし、気仙沼の復興屋台村も3月末までと聞いている。既に僕が過去訪問したけど現在は無い仮設商店街もあるし。
東日本大震災からもうすぐ6年。次のフェーズに進まなければいけない時期なんだね。
でも、ニュース等では、仮設商店街の閉鎖と共に行き場を無くして路頭に迷うオーナーさんも多いと聞いている。
いろいろ難しいところだよね。

ここではタオルをいくつか買いました。ちょうど共通の友人に贈る物を探していた時期なので、ちょうどいい。


      
移動郵便局              おかえりポスト君                裏側からの商店街

そうそう、ここの敷地内には激レアな移動郵便局があるんだよ。この車両そのものが郵便局。ATMも搭載しています。
被災地や観光地などで使用されることがあるらしいぞ。

10:45 出発


「伊里前復幸商店街」には30分ほど滞在した後、出発しました。うん、楽しい時間を過ごせたよ。
再び国道45号を北上し、「歌津崎」を目指します。
「歌津崎」は南三陸町の最北、泊崎半島の先端にあります。すぐに国道を反れ、県道225号へと入って行く。


        
海岸の工事                            岬への道は細い

道が細いー!これ、対向車が来たら間違いなく終わるね。来ないことを祈ろう。
僕、この「歌津崎」は今まで日本3周目の「三陸海岸縦走(3-84)」の1度切りしか来たことがない。このあたりはリアス式海岸で、小さなマイナー岬がたくさんあるからね。1つ1つを頻繁に訪問できるレベルじゃないし。
だから今回は実に7年振り。そりゃ記憶も薄れるわ。


<歌津崎>
10:59 歌津崎

はい到着。小さな岬なので、県道225号の走行距離自体は5km弱と短めでした。
見覚えのある、鳥居の立つ駐車場に浜さんを駐車します。


        
駐車場の鳥居                              尾崎神社

駐車場から伸びる遊歩道を岬の先端方面に歩いていくと、その道の脇に唐突に神社が現れます。
これが尾崎神社。前回はチラ見のみだったけど、今回は2人で参拝しておきました。
なんか鈴の数、多くない?
7つくらいあるよ。とりあえずいっぱいくっつけちゃった的な?鳴らし放題か。1つ1つ音色が違うし。

神社の敷地から断崖を見下ろすと、綺麗な海が見えました。岬の先端は、まだもうちょっと先。引き続き遊歩道を歩きます。


     
神社近くから見下ろす海           遊歩道は荒れる              先端の東屋

やや荒れ気味の遊歩道を歩く。こんなにガタガタだったっけかなー?
そして東屋のある先端の広場に到着しました。うん、明らかに前回よりも荒廃しているわ。

前回は東屋の周囲は綺麗に慣らされた広場だったはず。だけども今回は、いろんなところに草が生い茂っているし、木々が倒れまくっていて、東屋の周囲のスペース自体が非常に狭い。
震災の津波の影響?下は断崖でここまでかなりの高さがあるけど、津波はこんなところまで来たのかね?

広場だった岬の先端部分は、本来頑丈な手すりが設置されているのだけども、ところどころが破壊されて虎ロープになっている。これを見ると、やはり津波はここまで来たみたいだね…。
恐ろしい。海面からここまで、20mくらいはあるんじゃないかな?


       
名勝、尾崎                破壊の爪痕の残る手すり

記憶に残っている、『名勝 尾崎』の碑。
前回来たときは、「歌津崎のハズなのに尾崎?でも半島の名前は泊崎半島!"崎"ばっかでわけわかりませーん!」とパニックになってしまったところだね、うん、思い出した。

倒木やヤブを掻き分けて、海が一番綺麗に見えるところまで行ってみました。
120度くらいの範囲で青い海が眺められます。対岸に見えているのは、きっと南三陸の中心地の町。
沖合いは水平線までクッキリ。冬の海も綺麗だね。清々しい。


                          
岬の先端からの海


では、ここから南三陸の中心地近くまで引き返します。
次はランチだ。過去に春・夏・秋と食べ続けてきた南三陸の"キラキラ丼"のラストを食べ、4種類制覇します。
お店はもう既にキラキラ丼提供店で目ぼしいところをピックアップ済みなので、そこに向かおう。

国道45号に戻り、しばらく南下。「伊里前復幸商店街」の前も通過。
そして南三陸の中心地一歩手前で海側の道に入る。
入ってから気付いた。ここ、「南三陸ボランティア(5-48)」で拠点としたボランティアセンターのあった道だね。


<「山内鮮魚店」>
12:00 「山内鮮魚店」

プレハブ造りのお魚屋さんです。中に入ると、鮮魚や惣菜、地元の食材などを売っているコーナーが目に入ります。
その隣には、ちょっとした食事処がくっついている。数えてみると16席の小さな食堂。ここでランチにしましょう。


     
  プレハブの鮮魚店             キラキラ丼の幟              併設の食堂へ

南三陸町では"キラキラ丼"っていうネーミングの海鮮丼を出している食事処がポツポツあります。その大半は、現在閉鎖中の「さんさん商店街」に固まっていたんだけどね。
春夏秋冬それぞれの時期に、今の季節をテーマにしたキラキラ丼というネーミングの丼を出しています。
そしてそれぞれ下記のような季節とテーマを元に、各店舗がオリジナル丼を作っています。

 ・キラキラ春つげ丼(3月〜4月)
 ・キラキラうに丼(5月〜8月)
 ・キラキラ秋旨丼(9月〜10月)
 ・キラキラいくら丼(11月〜2月)

僕らは、春先の「宮城北部海岸線ドライブ(5-65)」で"キラキラ春つげ丼"を食べ、初夏の南三陸・石巻ドライブ2016・夏(5-72)」では"キラキラうに丼"を食べました。秋は「南三陸・石巻ドライブ2016・秋(5-80)」で"キラキラ秋旨丼"を食べました。
今回がラスト、いくら丼なのです。いくら大好きな僕としては、スルーできないイベントです。


     
キラキラいくら丼           カキフライ定食

オーダーしたのはキラキラいくら丼と、いくらはあまり食べれない相方のための日替わりランチのカキフライ定食。
いくらうまいー!こんな大量のいくらは北海道くらいでした食べないしな、満足。キラキラ丼の春夏秋冬を制覇できたことにも満足。できれば「さんさん商店街」で制覇したかったけどね。
カキフライもサックサクで絶品でした。これもアタリだと思う。

食堂は僕らのすぐ後にたくさんお客さんが入ってきて、瞬く間に満席。いいタイミングでの入店だったと思う。


                 
海鮮ランチを楽しむ

食後は販売コーナーを見て回りました。
ちょっと珍しいのでホウボウの刺身を買ってみた。あとはタコの刺身がおいしそうだったので、それも買う。
これらは今夜の夕食にしようか。

12:45頃 出発


毎度のコースだと、このあと海沿いの「神割崎」に向かったりするのだが、今回は行きません。
さすがに「神割崎」、行き過ぎ。石巻に引っ越してきてから、もう3・4回は行っているもんね。さすがに飽きた。
それに、今回はもう2箇所他に行きたい場所があるので。

南三陸の町から少し海沿いを南下した後、国道45号で内陸部に入ります。
このまま国道45号を辿れば30分ちょっとで石巻の市街地。
だけどもその途中、県道64号で深い山の中へと入って行きます。


    
 国道45号を内陸へ             県道64号に入る            追分温泉方面へ

目指しているのは、「追分温泉」っていう石巻北部の山間部にある一軒宿。
特に今回は宿泊するわけでもお風呂に入るわけでもないけど。でも、同じ市内に鄙びた温泉宿があるという話は前々から知っていたのでずっと気になっていたのだよ。
もしいい感じのところだったら、今後気軽に泊まりに来れたりもするので、まずは今回事前調査。

県道64号に入ると、途端に道は細くなります。ここから「追分温泉」まで7kmくらいかな?
そのうち道はさらに細く、そして南三陸町と石巻市の境界の峠に向けて、グングン標高を上げていきます。


                  
すごい狭路が続く                       もうすぐ??

なかなか長く感じるね。絶対擦れ違いは出来ないような細い道が続く。
まぁ普通の車は並走する国道区間を使った方がずっと便利だから、この道を使うのは本当にこの温泉目当ての人くらいだと思うんだけどね。だからほぼ交通量はゼロ。
周囲はチラホラと雪が残る。天気は快晴だが、周囲の山が深いので薄暗く感じる。たぶんもうちょっとで温泉だ。


<「追分温泉」>
13:19 「追分温泉」

峠を越えて石巻市に入り、少し坂道を下ったところで温泉宿が忽然と姿を現しました。
うわっ、すごい!木造校舎みたいだよ、これ!


                       
深い山間部の温泉                          渡り廊下

レトロな温泉宿。事前に調べた情報では、相当に安い価格でお腹いっぱい石巻の魚介を食べれるのだそうです。魅力的ー。
建物に沿って歩いていくと、渡り廊下とかもあるよ。なんかだ風流。
暗い時間になって電気が灯ったら、それはそれで幻想的な光景になりそうだね。

ウチからだったら、No残業で速攻で向かえばギリギリ平日でも遅い夕食に間に合うかな?
近い場所にいい宿があると、いろんな楽しみ方ができるかもしれない。
梅雨の時期で気持ちのいいドライブができない時期とか、冬の寒い時期にちょっとだけ気分転換したいときの候補として抑えておこう思うよ。さらなる事前調査として、立ち寄り湯だけしてみるのもいいし。


                      
ガチガチに凍った噴水

敷地内には小さな池があり、そこで目を引くのがこれ。
噴水…なのかな?ただ単に頭頂部から水が流れ落ちるだけの仕組みなのかもしれないけど。
それが寒さでガッチガチに凍っています。氷柱です。ここは左右共に山であまり日が当たらないから、本来一番気温が高いはずのこの時刻も日陰で寒いのだね。


        
レトロカーが並ぶ                              オート三輪!!

さらにここのすごいのが、ズラリとクラシックカーが停めてある点。どれもこの宿の所有物なのだそうだ。
"ダットサン・フェアレディ"に、"トヨタ・スポーツ800"。40〜50年くらい前の車だよね、きっと。どちらもピカピカだしナンバーがついているから、現役なのだろうね。
さらにその後ろは、"フォード・ポピュラー"?だとしたら、60年くらい前の車だよ。なんかここ、旧車博物館レベルだ。

敷地の反対側の端には、オート三輪がある!さすがにこれはもう動かないけど。
その隣は"てんとうむし"の愛称の"スバル360"だと思われる。そのさらに隣は、これも"フォード・ポピュラー"かな?
どれもこれも1950〜60年代の車だね、すんごい。

僕、日本5周目は昭和レトロを探してドライブすることが多かったじゃないですか。
その絡みで、次の愛車もちょっとレトロなヤツを既に発注済みなのです。ちゃんと走れるようになるにはまだ3ヶ月くらいはかかるそうだけど。そんなわけで、クラシックカーにも少し興味を持っていてね。オート三輪とか、もし4人乗りのものが存在するのであれば本気でほしいと思っていろいろ調べたこともあるし。"BUBUクラシックSSK"とかもマジで買いたいと思ったし。
車3台所有できるのであれば間違いなく買うんだけどなー…。既にウチには2台あるしなー…。


そんな感じで、僕は温泉宿とはちょっとズレた部分でハイテンションになってしまったまま、峠を下る。
相変わらず道は細いけど、南三陸側よりかわは若干走りやすく、無事に「北上川」沿いに出ました。
ここを西に行けばほどなく「道の駅 上品の郷」で、そこから南に行けば石巻の市街地。市街地を目指す僕らにとっては、このルートが一番近い。
でも、あとちょっとだけ時間がある。少しの時間、女川に立ち寄っておきたいんだ。


       
女川に行こう                新北上大橋                 大川小学校

峠を下ったほぼ目の前が、「北上川」に架かる「新北上大橋」です。それを渡り終えると、左手に「大川小学校」が見える。
東日本大震災の津波の直撃を食らい、校庭にいた生徒78名中74名が死亡し、教員も11名中10名が死亡したという、戦後最悪と言われる学校での死亡事故となった地です。
南三陸・石巻ドライブ2016・夏(5-72)」など、過去2回訪問している。今回はスルーします。かなり気持ちが重くなるし。

国道398号で海沿いの道を女川に向かって走ります。
毎度思うけど、この道はクネクネしていてアップダウンもあって走りづらい。今回はトラックが少ないのが幸いだ。
震災復旧の関係でここいらは大型トラックが多いんだけど、そうなるとすっごい走りづらいので。


        
 養殖イカダ                崎山展望公園

海に浮かぶ養殖イカダなどを見ながら走り続け、13:55に石巻市から女川町へと入りました。
左手には「崎山展望公園」が見えてくるけど、震災以降は地割れなどの影響で閉鎖され、6年経つのに普及の目処はたっていません。僕はかつて日本3周目の「三陸海岸縦走(3-84)」の終盤で1度だけ来たことがあったのだよね。

そして女川の町へと入りました。
震災の津波で、海近くの中心地はあらかた壊滅してしまった町。今も工事で海際は一面茶色い大地です。


                       
一面工事中の女川海岸部

今回目指すのは、「シーパルピア女川」です。
その中のどこかの施設に、ダンボール製のランボルギーニである、"ダンボルギーニ"が展示されている。
過去、 南三陸・石巻ドライブ2016・夏(5-72)」では面倒になって通過してしまったし、牡鹿半島ドライブ2016(5-82)」では女川の中心地の直前まで来ながらも牡鹿半島に入ったのでギリギリで立ち寄れなかった。
こういう企画物はいつ撤去されても不思議じゃないので、なるべく早いうちに見ておきたいのです。


<「シーパルピア女川」>
14:15 「シーパルピア女川」

いつも女川は海岸部の国道398号を通過しているだけだったので、ちゃんと観光するのはこれが初めてだね。
女川駅近くの無料駐車場に車を停め、短い時間だけど散策してみることにしました。


          
女川駅                 新しくできたテナント型商業施設

女川駅はすごく綺麗で立派だね。以前の駅舎は津波で完全に流されてしまったので、200m陸側のここに新しく作ったのだそうだ。震災後、初めて列車が通るようになったのは2015年の3月。僕が石巻に引っ越してくるほんの少し前のことなんだよね。
駅舎の中はスーパー銭湯になっていて、これまたすごい。
ま、肝心のホームは駅舎の後ろ側のちょっと離れたところに地味に1つだけあって、なんだか「駅舎の意味って??」ってなってウケたけど。これでは駅舎というよりも、駅の脇にある電車の券売機つきのスーパー銭湯だよね。

駅の正面がシーパルピア女川です。
海に向かってゆるい下り坂になっていて、その両脇にオシャレな食事処やカフェ、魚屋さんや雑貨屋さんなどが並んでいます。
ここは2015年の年末にOPENしたそうだ。綺麗だねぇ。
今回は、すぐに出発しないといけない用事があるので全くゆっくりはできないけど、そのうちここでゆっくりとカフェランチでもしよう。約束だ。

そして、僕が見たいのはダンボルギーニ。軽く敷地内を一周し、「KONPO’S FACTORY」を発見。
ここの建物の壁に『ダンボルギーニあります』と書いてある。入ってみよう。


                           
 ダンボルギーニ

ショールームでダンボルギーニとご対面。ランボルギーニの実物大です。
ダンボールで出来ているとは思えないほどに精巧な造り。ライトやドアミラー、ウインカーまでちゃんとあります。
係員さんに聞いてみたら写真撮影もOKでした。

ダンボルギーニが出来たのは、2015年の年末。
女川のどこかに展示されていると聞いたから、ずっと行きたかったんだよね。その辺の経緯は前述の通り。
当初どこのサイトでも「しばらくの間展示します」みたいな紹介文だったので、期間限定かなーって思っていた。現に2016年の春にはサイトで検索してもほとんど情報が出てこなくなっちゃったので、もしかしたらもう公開期間を終えたのかと、ずっと不安に思ったりしていたんだよね。
今回見れて嬉しいよ。

これはダンボールなどの梱包品を作っている会社が、震災復興のために明るい話題を提供したいってことで半年かけて作ったのだそうだ。約500個のパーツから出来ているらしい。本物のダンボルギーニとの1日限定共演もしたらしいよ。


                  
精巧なパーツ                         ダンボール製の椅子

ここのショールームでは、この会社が作成したダンボール製のオモチャも売っています。
組み立て式の恐竜や昆虫、あとはダンボール製のピストルなど。
ショールーム内のイスもダンボール。こだわりがハンパないっすね。


女川を出発し、国道398号で石巻の中心地を目指します。
15:00頃から少しやることがあるのでね。


        
石巻市街                夕暮れの時間              帰宅時の夕日


16:43 帰宅

こんな感じの短いドライブでした。ちょうど夕日が沈もうとしている時間の帰宅でした。

次のドライブは、頑張って3月に1回できればいいかなー。
ちょうど今年は東日本大震災のあった3月11日が週末だから、その日に被災地を巡ることができたらいいなって思うんだ。
東北に暮らす者として、しっかり目に焼き付けておかねばって。




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