岳温泉旅行

二本松は紅葉に染まる
日本5周目・84回目のドライブ
実行日:2016.11.19-20
実行人数:5名
走行距離:463km
家族旅行第6回は、福島県の安達太良山のふもとの岳温泉!郡山・二本松を中心に観光もしてみよう!
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11月19日 11月20日


今回は珍しく家族旅行です。実はこのシリーズ、今年で第6回。
 ・第1回 … 「四万温泉旅行2011(4-39)
 ・第2回 … 「木曽路旅行2012(4-68)
 ・第3回 … 「下呂温泉旅行2013(5-5)
 ・第4回 … 「有馬温泉旅行(5-31)
 ・第5回 … 「銀山温泉旅行(5-59)
…ってな具合です。

母親の誕生日シーズンに合わせ、妹の"ぶーちゃん"と共にちょっと親孝行でもしようかと始めたのがきっかけです。
第3回からは弟が参加、そして今回は相方が参加。今までで最多の5名で旅行を楽しみたいと思います。
今回もあーだこーだといろいろぶーちゃんと考察し、福島県の「岳温泉」に行ってみることにしました。では、Go!


7:42 石巻出発

朝の気温は気温2℃。そして今日までずーっと快晴続きだったのだが、今日はいきなり降水確率80%。
これは絶望。数日前から天に祈っていたのだが、願いは届かなかった感じです。
去年の銀山温泉旅行(5-59)」のときといい、このシリーズの旅行だけピンポイントで天気が崩れる傾向があるぜ。
でも、明日は晴れるそうなので一応期待はしておこう。

相方と愛車の"浜さん"に乗り込み、晩秋の石巻の田園地帯を出発します。
雨はまだ降っていないものの、空はドロドロの灰色。うわー、なんだこれ。晴れていればドライブ楽しめるのにー。


7:46 三陸自動車道

家の最寄りから高速道路に乗りました。仙台方面に南下します。
利府JCTで仙台東部道路に乗り換え、そして若林JCTでは仙台南部道路に乗り換えます。

8:16 仙台若林JCT

 
スタートは曇天の宮城から

8:26 仙台南JCT

ここで東北道に接続です。福島の郡山市に向けて南下します。
母・ぶーちゃん・弟の3人は、神奈川県から新幹線で郡山駅までやってきます。そこで僕が車でピックアップ予定なのです。

8:54 国見SA

宮城県と福島県の県境にある、おなじみのSAです。ここでトイレ休憩。

 
県境のSA


SAを出発して福島市方面に峠を下っていると、ついにポツポツと雨が降り出しました。
あー!峠のこっち側は雨だったかー!もうダメだー!
…でも、数日前に発表された週間天気予報を見た時点で、雨でも楽しめそうなプランをいろいろ考えている。
あとは何とはテンションでカバーしようじゃないか。5人いれば、きっとなんとかなる。

9:49 東北自動車道 郡山IC

 
雨の郡山市街

駅までは、ICから南東に6q程。思った以上に交通量が多くて時間がかかるが、まだ新幹線は到着しないので大丈夫。
ゆっくり市街地を進み、駅へと到着しました。


10:12 郡山駅

かなり混雑した駅前ロータリー。親切な誘導員さんが車の停車位置を丁寧に設定してくれました。
待ち合わせの車がたくさんいてギュウギュウな中、僕の車もなんとかスペース確保し、駐車することが出来ました。
ちょっと車外に出てみる。あいにくの雨だけど、ギリギリでカサをささなくっていいくらいの小ぶりになっていた。そして、上着を着るほどの寒さではないのが幸い。

 
待ち合わせの駅

今回は雨予報なのは残念なんだけど、雨を気にする今すらないほどの怒涛のスケジュールを組んであります。
雨が降っていることなんて意識するヒマすらないほど、ガンガン前のめりで楽しめればと思うんだ。
…って思うんだけど、母親たちがなかなか来ませんよ。既に新幹線は到着しているはずなのに。

10:25頃、母親・ぶーちゃん・弟の3人が駅から出てきました。トイレ寄ったりいろいろしていて時間かかったらしい。
はい久しぶりー。ぶーちゃんや弟はたぶん3月以来の半年以上振り。東北へようこそー。

そしてー!ゆっくりと再会を楽しんでいるヒマはない!
怒涛のスケジュールはもう既に始まっているんだぜ。みんなの荷物を愛車の浜さんに投げ込むと、すぐに郡山駅を出発する。
最初はこの近所の喫茶店でお茶にしようと思うんだ。
まずはメンバー同士のコミュニケーションだよね。喫茶店はその格好の場。

10:30頃 出発


お目当ての喫茶店、駅から数100mのはずなんだけどもちょっと詳細な場所がわからずに迷い込んでしまう。
遠回りして戻ってきて、どうにか目視で発見できた。
ただし駐車場がないので、まずは女性3名を店の前で降ろす。僕と弟の分のオーダーを託してから、コインパーキングが無いかを探す。運よく200mも行かないくらいのところに広いコインパーキングを発見。
浜さんを停め、弟と2人で喫茶店に小走りで向かう。雨、止んだね。よかった。


<「スナック・喫茶 ミラノ」>
10:46 「スナック・喫茶 ミラノ」


      
レンガ造り風のお店                          昭和レトロな喫茶店

予定よりも既に20分以上押してしまったが、喫茶店に落ち着くことが出来ました。
ここは昭和の言葉でいうならば"純喫茶"に属するであろう、昔ながらの喫茶店。えぇ、それを狙ってきました。昭和レトロな雰囲気が好きなので。
オーナーのおじいさんのいる円形カウンターが独特。さらにそのカウンター席を囲うかたちでメッシュ状のパーテーション的なものがある。オシャレですな。

5人でホットコーヒーをオーダー。酸味と苦みが強めの、オトナの味でした。でも温まる。
ここでこの後のスケジュールをみんなに改めて伝える。「ニコニコ共和国」の話とかをする。ま、このあたりの詳細は後で改めてしよう。まずはこのあと「アサヒビール福島工場」行くからね。雨でも楽しめるそうだから、工場見学の申し込みもしてあるからね。


     
 YAMA・弟・母              相方・母・ぶーちゃん            苦めのコーヒー

工場予約は11:30からなので、そろそろ出ようかな…ってところで、オーナーのおじいさんがコーヒーのお替りのサービスを持ってきてくれる。うわ、ありがとう。
やや時間が気になるが、せっかくのコーヒーも大事。もちろん5人とも飲む。幹事の僕はスケジューリングの責任も負わねばならないので、ややスピーディーに飲むようみんなに呼びかけ。

11:05頃、退店しました。短い滞在だったけど、いい雰囲気だったし、いいオーナーさんでした。
願わくば、もっとゆっくりしたり食事も楽しんでみたいところだが、今回はしょうがない。


11:10頃、駐車場の浜さんに乗り込んで出発。
国道4号にすぐに出て、それを真っすぐに北上し、「アサヒビール福島工場」を目指します。
…うん、なかなかの交通量。さっき高速のICを降りてから郡山駅にたどり着くまでも結構な渋滞だったから、そんな予感はしていたんだよね。

間に合うかドキドキする。11:30から一斉に見学開始だそうなので、僕ら以外にも見学を申し込んでいる人はいるだろう。遅刻したら迷惑をかけるか、置いていかれてしまうかのどっちか。
普通に考えれば見学開始5分前にはちゃんと現地待機すべきと思うが、このスケジュールはなかなかにシビアだぜ…。
僕はハンドルを握っているので、副幹事のぶーちゃんに現地に「遅れるかも」の連絡をするよう依頼。
まぁなんとか許容してくれそうな返事をもらいました。


「アサヒビール福島工場」
11:29 「アサヒビール福島工場」

着いた!見学開始時間の1分前!!雨が降り始めているが、カサをさしているヒマなんて無い!
さぁ、みんなダッシュで工場になだれ込め!!


                     
ビール工場見学だ                        お酒は飲めません…

ロビーにて音速で汚い字を書き、受付を完了させる。
奥では参加者20人ほどが集合し、今まさにガイドさんの挨拶が始まっていた。
僕はドライバーなので「お酒は飲みません」のネックストラップを渡される。
そう、毎回これがヘコむのよね。飲みたいのに飲めない。いつもそうだ。まぁいいけど。酒か運転かどっちか好きな方を選べと言われたら、運転を取るタイプの人間だし。

ギリギリで間に合ったー!
ガイドさんから参加者みんなへの呼びかけにもちょっとテンション高めで反応しつつ、ゾロゾロと工場見学のスタートです。

ちなみにここ、事前予約が必須です。僕ら予約したのは昨日の夕方なんだけどね。
ギリギリまで晴れることを祈って動かなかった。昨日になってから、妹のぶーちゃんに「明日は雨っぽいからしょうがないからビール工場見学にしようか?ところで母はこういうの興味あるかな?」とか相談をスタートさせたんだよね。

お互い仕事中だからロクな意思疎通もできないまま、16:00頃になってホームページの翌日分予約の選択ボタンが消えてしまった。
もう予約できない…、と思いきや、ビール工場の電話窓口は17:00までなんだよね。
電話であればまだ工場側とコミュニケーションがが取れる!まだ予約できるかも!
時間の無い僕はぶーちゃんにこの最後のプランを託し、そしてぶーちゃんがギリギリで電話予約してくれたのだ。


      
ニッカウヰスキー余市工場             工場見学スタート

見学時間はおよそ75分だそうだ。奥の方は撮影禁止なので、写真は無いけどね。

最初にアーカイブなどが掲示された廊下を歩く。
「ニッカウヰスキー余市工場」の写真もあるぞ。夏の「
北海道一周大旅行2016(5-78)」で見学したところだね。
そういやニッカって、朝日の子会社だったっけ?

ビールの原料であるホップを実際に触って手で砕いてみたり、試食用の麦芽を食べてみたり。なんか調子に乗って麦芽をムシャムシャ食べてみた。これ、ニワトリとかが好きそうな味だな。
特大ガラス越しに大きな仕込み釜を見れるコーナーではガイドさんがいろいろクイズを出して楽しませてくれたり、発酵や熟成のイメージを映像作品で見せてくれたり。
最後はシアタールームで缶や瓶にすんごい勢いでビールを詰めるラインの映像を見た。土日は工場は稼働していないので、こうやってバーチャルで見せてくれる感じ。

…ってのは僕らにとってはオードブルでして、いよいよ本番だ。試飲だ。
およそ50分の見学を経て、試飲コーナーに案内されました。


    
    試飲コーナーへ                  古い看板                ビールの注ぎ方

ガイドさんが缶ビールのおいしい注ぎ方の実演とかしてくれる。
カウンターでは3種類のビール、スーパードライ・ドライブラック・プレミアム豊穣などからお好みでオーダーできます。
全部頼んでもいいし。
僕はノンアルコールビールです…。普通のビールだと生ビールをサーバーから注いでくれるのに、ノンアルコールビールは缶を「はいっ」って渡されるだけ。切ない。

まぁでもみんなでカンパイだ!
おつまみももらい、ささやかな宴会スタートです。ぶーちゃんは初っ端から飛ばしています。
3兄弟の中で一番アルコールに弱い弟は、やたら慎重で控えめです。いつも突撃して自爆するタイプなのに。


   
ノンアルコールビール         3種類の飲み比べ            赤白ワイン

なんか「今日は特別にワインもありまーす。欲しい人ー。」とかガイドさんがワゴンをゴロゴロ転がしてやってきたり。
チクショー!いいなー!ワインいいなー!

みんな大ハシャギだし、母親は「こんなおいしいビールを飲んだのは初めてだ」と大喜びしている。
工場での出来立てだとそんなに違うのか?気分の問題じゃなくて?でも自分自身で確かめようがない。
でも、みんながワイワイ楽しくしてくれるのは、幹事冥利に尽きるね。
即席で組んだこのプラン、良かったんだjない??


  
    ぶーちゃん・相方・母              YAMA&弟                  プチ宴会

僕はスキを見てちょこっと席を立ち、次の立ち寄りスポットに電話をします。
電話先は、このあとランチをする、「岳温泉」の外れに位置するお店。
実は既に13時で予約をしてあるんだけど、あと20分もない。他の4人はまだビールを飲んでいる。これは間に合わない。

もともと工場見学は75分と聞いていたので、12:35に出発予定と踏んでいた。だったらギリギリで間に合うかなって。
だけども、見学はちょっとずつ遅延したし、試飲はどうしても盛り上がっちゃうよね。工場側も試飲時間の少々の延長はウェルカム的な雰囲気で、まだ他の観光客も誰も席を立っていないし。
だからランチのお店には、20〜30分の遅延で連絡をしておいた。幸い、快くOKしてくれた。

12:57 出発


 
ビールタンクが立ち並ぶ

結構な土砂降りの中を出発。車窓からは、「アサヒビール工場」の敷地の巨大なビールタンクが見えていました。
さっきのガイドさんの説明だと、これ一本で400キロリットルあると言っていたな。毎日ガッツリ晩酌しても、3000年以上かかるのだとか。すんごいね。


すぐに国道4号から県道304号に入ります。
途中には「蛇の鼻遊楽園」っていう施設も見えてくる。晴れていればここで紅葉を見るプランも考えていたんだけどなー。今日は100%そんな気分じゃないや。
東北道の安達太良SAを霞め、県道304号は県道30号に合流します。


       
再び雨の中                         山間部を岳温泉方面へ


<「ミンズナード」>

ここが探知の予約をしていたイタリアンのお店です。今夜の宿のある「岳温泉」の中心地からは4kmほど手前にあります。
今夜はきっと懐石料理だし明日の朝も和食だろうから、ランチは和食以外を選んだのです。

13:17 「ミンズナード」


        林の中のイタリアン                         木のぬくもりを感じる店内

林の中に佇む、ロッジ風のお店。テラス席っぽいエリアもあったので、夏だったら避暑にちょうどいいだろう。
店内はこじんまりしていて20席ほど。座席は半分も埋まっていなかったけど、1つタイミングを間違えれば入れないこともあっただろう。事前予約しておいて正解だった。
朝からずーっと時計との闘いだった今回のドライブも、これでようやく落ち着ける。あとは特に予定ないし。宿に行くだけだし。

ピザがメインみたいなので、マルゲリータ・エリンギとベーコンのピザ、そしてちりめんじゃこと海苔のピザの3種類をまずは注文しました。4人でこれらをシェアしていきます。



      
マルゲリータ           エリンギとベーコンのピザ     ちりめんじゃこと海苔のピザ

マルゲリータはオーソドックスな感じ。普通にうまいね。
エリンギとベーコンのピザは、チーズが濃厚。ちりめんじゃこの海苔のピザは変わり種を1つ食べてみたくて選んだんだけど、なかなかのヒット。じゃこが芳ばしい。そして意外と海苔とチーズがマッチする。
母親も3種類とも食べれているので、まぁ正解だったのだろう。

んで、さらにカーレライスを2つ頼んであります。
1人1品くらいは食べれると踏んでいたし、ピザはそこまでボリューミーではないので、「4人で5品いけるぜ」みたいな空気になってしまっていたので。
でも、考えてみれば母親は極端に少食だし、弟もガタイの割には上品な量しか食わない。カレー、1つ多かったかな…。


 
カレーライス

そんなときに頼りになるのは、やっぱお兄ちゃんのYAMAさんだよね?
みんなに食え食えと薦めつつ、自分もバクバク食べるナイスマネジメント。何とか完食です。
すっげー腹いっぱい。メタボになったらオマエらのせいだ。この年齢になると、なかなか戻らないんだぜ。

って感じで満足・満腹でお店を後にし、もうすぐ間近に迫った「岳温泉」の中心地を目指すことにする。
お店を出た時間は14:25頃。予約してある旅館のチェックイン時刻は15:00。
晴れていれば温泉街を散歩してから15:00チェックインでもいいが、この天気であればまずは旅館に落ち着きたいなぁ。
少し早めのチェックインが可能かどうか、旅館に問い合わせてみた。
すると15分後くらいであればOKだって。ありがたい。では旅館に直行だ。


県道30号で少し北上し、「岳温泉」エリアにやってきました。
車のまま少し温泉街を走り回る。
一番下部に大きな池があり、そこから山に向かって坂道。その坂道の両側に旅館やお店が立ち並んでいるメインストリートのようだ。
…不安になるくらいに誰もいないし、車もほぼ通行ゼロだけどね…。


<「お宿 花かんざし」>
14:40 「お宿 花かんざし」

宿の前に浜さんを停車させる。すぐに着物を着た仲居さんのお姉さんが出迎えてくれ、荷物を中に運んでくれる。
雨も降っていることだし、旅館の外観の写真などは後で撮影しよう。とりあえず、案内されるがまま部屋に移動する。


         
和室のお部屋                            縁側的な部分から…

ここが今回予約したお部屋。うん、落ち着いた雰囲気でいい感じ。
そして、旅館って縁側みたいな小さなテーブルとイスが置いてある空間があるじゃないですか。
その縁側部分が通路になっていて、もっと奥へと移動できるんですよね、ここ。

そうすると縁側を経由してしか行けない、もう1つの和室が現れます。
すごーい!一同なんか大喜び。どういう構造になっているのかみんなキャッキャと捜索しています。
こんな感じの、2家族が無難な距離感を保って宿泊できる造りになっているのです。それぞれに洗面台まであるし。


         
2つ目の部屋                 興味津々な人たち              渋い洗面台

藤の椅子も設置されていました。すごいアナログなギミックのリクライニングチェアで、全部自分でガコガコ動かしながら背もたれの角度を調整し、足起き台を引っ張り出す。僕はここでしばしリラックスです。
部屋の隅にはお風呂セットも人数分用意してある。これも木のカゴに入っていていいセンス。足袋もセットだよ。僕は靴下嫌いな人だから履かないけど。


    
    くつろぐYAMA                お風呂セット


15:00過ぎ、仲居さんが抹茶と玉羊羹を運んできてくれました。なので5人でお茶タイム。
抹茶なんて飲む機会あまりないけど、改めて飲むと何となくおいしい気がする。昔は苦くて何がうまいのかわからなかったけど、僕の味覚もオトナになったということかな?
玉羊羹は初めて食べたよ。小さなゴム風船に入っている丸い羊羹。爪楊枝でプツッと穴を開けるとツルリとゴムが剥けるんだ。もちろん一番下手だったのは僕です。

お茶をしながらダラダラとこの後のプランを話したり、明日の天気の話だとか観光したい場所を話し合ったり。
あっという間に時間が経過して行きます。


                         
 お茶タイム                         玉羊羹

時刻は16:00を過ぎました。うん、ちょっとゆっくりしすぎたかな?
夕食は18:30から。逆算すると17:00ちょい過ぎには温泉に入れるようにしておきたい。
だけどもせっかく温泉街に来ているのだから、ちょっと外を散歩して何があるのか見ておきたい。

だったらそろそろ重い腰を上げねば。
今の時期は日没も早い。山間部で、かつこの天気とあらばなおさらだ。あと30分もすればほぼ真っ暗になるだろう。そして冷え込んでくるだろう。では、すぐに出発だ。


16:20 散歩開始

旅館が傘を貸してくれたので、それをさしつつ温泉街に繰り出します。まずは宿泊する旅館の外観を撮影しておこう。


                   
     旅館の外観

なかなか雰囲気のいいエントランス。既にもう周囲は薄暗くなってきているけどね。
ここはもともと、今年の夏に旅友の"ニコル君"と共に行く温泉旅行の宿の候補地の1つとしてピックアップしてあったんだよね。
あのときは結果として「
会津温泉旅行(5-76)」となり、ここには来なかったんだけど、そのとき調査しておいた宿を今回活用したってわけです。

右の写真、端に写っているのが僕の愛車の浜さんです。
旅館の人に「ここに停めておいていいよ」と言われたので、そうめん玄関のすぐ脇のわずかなスペースにデーンと停めた。
他に車で来ている宿泊者がいないからなのか、HUMMERがVIP扱いなのか、なかなかに大胆な駐車。

まずは5人で坂の下の方に向かってテクテク歩く。
「お宿 花かんざし」の1軒下のお店が僕好みの外観だった。ひなびた純和風の建物で、提灯に明かりが灯っている。何のお店だろう?


      
坂の途中の店舗                             岳温泉の看板とぶーちゃん

坂を150mほど下ると、国道459号に突き当たります。そこあるのは岳温泉を示す看板。ここが温泉街の入口って感じだよね?僕も最初ここから車で入って来たし。岳温泉のイメージ写真では必ず取り上げられる看板ですな。

メインストリート的な坂道は、この看板から一番上の「温泉神社」まで。
その真ん中あたりに「お宿 花かんざし」があります。今回の散歩では、看板から「温泉神社」の片道およそ300mを歩いてみたいと思います。

温泉街は静かで観光客は1人も歩いていない。たまーに地元の人っぽい車が通過する程度。
お土産屋さんとかもそろそろ閉店なのか薄暗かったりして入りづらい雰囲気。
だけども、僕はこの温泉街に1つ強く興味を惹かれる要因があります。それが「ニコニコ共和国」。
かつてここは「ニコニコ共和国」と呼ばれる小さな独立国だったのです。
1982年に設立され、だけども2006年に日本国に統合されて歴史を閉じた国。もう10年経つけど、その名残はかろうじて残っているという。それを探そうじゃないか。


 
ニコニコ共和国 国立豆富蛋白研究所      ニコニコ共和国のスギ         ニコニコ共和国国会議事堂

国立豆富蛋白研究所」は普通に真面目な豆腐屋さん。
そして国会議事堂は観光案内所。バスターミナルには「ニコニコ共和国国際バスターミナル」と名付けられています。
あとは古い店舗の壁とかドアに、当時のニコニコ共和国を示すステッカーが貼ってあったり、シンボルキャラクターであるリスが描かれていたり。
当時の面影はもう少ないけど、探せばこうして見つかるのです。


  ニコニコ共和国 国際バスターミナル                    
当時のステッカー

僕もこれはあまり詳しくないんだけど、1980年代初頭に"井上ひさし"の"吉里吉里人"っていう本が出た。
日本のとある村が日本から独立して「吉里吉里国」を名乗るっていうね。

それになぞらえて、1980年代前半に日本の各地で小さな独立国が出来たのだ。僕がかつて何度か訪問している和歌山の「イノブータン王国」も、その1つね。「道の駅 イノブータンランドすさみ」として現存しているよ。
あと、北海道には「吉里吉里」っていう旅人宿があって、僕の行きつけの1つ。この"吉里吉里人"に感銘を受けていて、部屋には"吉里吉里人"の本も置いてあったね。

そんな独立国の中でも一番本格的だったと言われているのが、この「ニコニコ共和国」。
大統領もいるし、標準時間は日本のものと1時間ずれていた。国家もあるし、国境警備もしていたし、専用通貨もあった。
まぁでもそういう時代は終わりをつげ、現存している独立国はほとんどなかったり、事実上活動を休止していたり、残っているのは名前だけだったりするんだけどね。


<「ニコニコ共和国 国会議事堂」>
ここも残っているのはこういう看板類だけか…と思いきや、実はまだかろうじて生きている文化があるのです。
ちょっと観光案内所…、っていうか国会議事堂にお邪魔してみましょう。
そしてあまりにローカルなオフィスてちょっと気が引けるけど、「コスモに換金してください」と頼みましょう。


     ニコニコ共和国 国立銀行本店                           
コスモ紙幣

100円=100コスモ。
僕が300円を払うと、受付の人は奥の方から缶を持ってきて、その中に入っている100コスモ紙幣3枚と交換してくれました。
これがかつてのニコニコ共和国の通貨です。
他の4人がポカーンと見つめる中、僕は紙幣をゲット。

今でもこの温泉街の一部店舗では、この紙幣で買い物できるそうです。ま、僕の目的はこの紙幣を記念に持ち帰ることなんだけどね。裏を見ると、発行日は1982年の共和国元年と書いてある。もう34年も前の話なのだな。



         
坂を上る                               坂の上の街灯

そして僕らはゆっくりと坂を上って行く。
途中のお土産屋さんでは、ショーウィンドウの外から見ると"ニコニコ焼き"っていうメニューが書いてある。これも当時の名残なのだろう。

何軒かの旅館もあるけど、一部はもう営業をしていないみたいな感じだったりして、なんだか寂しい気分。
もともとあまり大きくない温泉街だったし、それに加えて東日本大震災の直接被害と風評被害で、かなり苦しい状態だと聞いているしな…。

坂の上には下の看板の設置されているものと対になっている街灯がある。
ほんの数分だけども随分と暗くなり、逆に街灯がとても明るく感じられる。
その街灯の後ろの木立の中には、「温泉神社」が佇んでいます。


<温泉神社>


                    
 暗がりの神社                           奥へと続く遊歩道

神社の境内はもう真っ暗で、不気味に静まり返っていた。
こんな状態でしかも雨とあっては、奥まで行く気分にもならないね。それでは、旅館に戻ろうか。


<「お宿 花かんざし」>
16:47 帰還


30分弱の散歩を終えて帰ってきました。
このあとは温泉に入る予定だけど、この旅館のロビー部分がちょっとしたお土産物屋や骨董品的なものの展示スペースになっているので、少し見て行きたいと思います。


                      
旅館に戻る                     ぶーちゃん・母・弟

僕はお土産コーナーも見たけど、印象的だったのはそれ以外の喫茶スペースみたいな部分だった。
ロビーには、いくつもテーブルが置かれていて、それを取り囲むように人力車だとか番傘だとか、古いタイプライターやスピーカーなどのレトロなグッズが並べられている。
もしかして、昼間とかは喫茶店営業もしているのかな?テーブルの上を見るとコーヒー・紅茶・あんみつなどの喫茶メニューがあったので、きっとそうなのだろう。なかなかいい空間ですな。


                    
ロビーの人力車                           喫茶スペース

そしてそこから靴を脱いで畳に上がると、まずは古い帳場。
その奥へと畳敷きの広い通路が続いています。通路の脇は全面ガラス張りで、ガラスの向こうは中庭。まだわずかに残っている紅葉がライトアップされていました。

では、土産物コーナーを見終わった4人と共に、紅葉を眺めながら部屋へと戻りましょう。


     
風情のある展示物                          廊下のガラスの先は紅葉

部屋に戻りがてら、ちょっとだけ旅館内部の紹介をしよう。
この宿は、昭和初期の建造物だそうだ。木造ベースでちょっと古く感じる部分もあるが、掃除は行き届いていてどこもピカピカ。畳もツルツルで綺麗。

古い造りだから、廊下の鴨居とかも
やや低めなんだよね。最初に仲居さんが先導して部屋を案内してくれたときは、「頭に気を付けて下さいね」って声掛けをしてくれていた。でも、僕ら5人ともチビなんだけどね。
しかしせっかくの仲居さんのご厚意を無駄にしないために、僕はワザと精一杯の背伸びで歩いて、「おっと、確かに危ないですな」とか言って鴨居を躱すんだけど、相方に「無理しすぎ」って言われるよね。
そもそも僕の身長では、背伸びをしたくらいではまだ余裕で鴨居に届かないしね。


 
          
廊下を歩く                   湯上り処                   綺麗な廊下

廊下の脇には隠れ家のような小さな休憩所もあります。
湯上り処は、浴室の目の前にあり、文字通りお風呂上りに一息つける場所。「安達太良山」の湧水だとか、ハーブティーなどがポットに入っていて、自由に飲むことが出来ます。
あと、読書部屋もあったよ。アンティークのランプと年代物のソファがいい感じ。



部屋に戻ると、17:00になっていました。夕食まではあと1時間半。
お風呂の準備をして、館内の温泉に向かうこととしましょう。

17:20 入浴



         
 大浴場                                  露天風呂と地酒

温泉は2箇所。露天風呂付きの浴場と、内湯のみの浴場があります。これらが時間帯で男湯・女湯入れ替わり。
この時間、男性は露天風呂付きの浴場でした。もう1つの内湯のみの方は、明日の朝に入ってみるとしよう。
お湯は
ちょっと白濁した感じ。100%源泉かけ流しなんだって。

露天風呂には地酒が設置されていました。樽酒から備え付けの枡に取り、温泉に浸かりながら飲む。粗塩も一緒に置いてあるのでアクセントになる。
うん、温泉に浸かりながらお酒なんて、最高に風情があるじゃないか。お風呂の縁で幸せ気分でクターっとなりながら、それなりの量を飲みました。屋や酒の弱い弟は、このあとの夕食を懸念して飲んでいませんでした。えらい。なんという自制心。

 湯上り処の弟

お風呂上りは、湯上がり処で冷たいお茶を飲む。
しばらく待つと女性陣も出てきたので、一緒に部屋へと戻る。時刻は18:10。あと20分ほどで夕食だ。


18:30 夕食

夕食は部屋食ではなく、1グループごとの個室に案内されます。綺麗で落ち着く和室。
そしてお品書きは、"花かんざし"の名前の通り、季節の花が添えてありました。
よーし、じゃあ宴会だ!飲むぞ!
仲居さんにビールの銘柄を聞かれる。僕は迷わずアサヒをセレクト。飲むぞ、昼間にアサヒビールを飲めなかった分まで!!


     
   弟・ぶーちゃん・母・相方          アサヒビールのリベンジ          宴会スタート

母は、やっぱり昼間の出来立てのビールの方が遥かにおいしいと評価する。
そうかよ。でも僕にはわからんよ。悔しー!でも酒うまー!

そして料理も彩あざやかです。どれもうまい。鮟肝が酒によく合う。…って言ったら3人分の鮟肝が僕の前の前に集まって、たじたじとなる。そんなに食ったら胃がもたれるわ。鮟肝苦手なメンバー、多すぎ。


      
豚きのこ豆乳鍋              旬の魚三種盛り        牡蠣オリーブ焼きと長芋コロッケ

料理はわりと和洋のバラエティーに富んでいました。
豚ときのこの鍋、そして牡蠣のオリーブ焼きが絶品だったな。
調子に乗ってさらにみんなで日本酒をオーダー。"人気一"っていう、ここ福島県二本松市で手作りで少しずつ作っている吟醸酒なのだそうだ。
4人で一瞬で空きました。飲みやすい。



        人気一              石焼ステーキ               蟹飯とざくざく汁

そして、メインの和牛の石焼ステーキ。ガッツリとボリューミーでうまいです。
締めは蟹炊き飯とざくざく汁。仲居さん曰く、ざくざく汁っていうのもここ福島の二本松市の郷土料理で、いろんな野菜を小さなキューブ状にザクザク切り刻んだものを入れた汁なんだって。
これは結構みんなに好評だった。僕もこのくらい小さくすれば、ゴボウだって食べれるんだぜ。

最後のデザートは食べれなかったけどな。ラフランスのコンポート。怖くて写真すら撮れぬわ。フルーツ全滅の僕にはキツイ。


   
    弟・ぶーちゃん・母               相方&YAMA

20:40頃、2時間ほどの食事を終えて部屋へ戻りました。満腹、満足。


さーて、ではこの後は部屋で2次会だ。まだ飲めますもんね。
お酒の買い出しに行きたいと思います。散歩の際、「国会議事堂」からほんの100mほどのところにコンビニがあるのを確認済みです。ここからなら、歩いて5分ちょっとでしょう。そこにお酒を買いに行きたいと思います。
母とぶーちゃんが買いに行くと言うので、僕も着いて行くことに。夜の温泉街も見てみたいし。

20:51 買い出し

外の気温は7℃。この時期の福島の高原部の夜としては、すごく暖かくないですか?雲が厚いので発熱を抑制してくれたのかな?ちょうど雨も止んだので、カサをささずに出かけられる。
直前までお酒を飲んでいて体が温まっているということもあるけど、3人とも浴衣で大丈夫。


 
      国会議事堂のライトアップ                     YAMA&母

国会議事堂」はライトアップされていたよ。
そっか、昼間に見たとき
"ニコニコ共和国国会議事堂"の看板に重なって薄っすらと"岳温泉"という文字が見えていたのでなんだろうって思っていたのだが、ライトアップで浮き上がらせる仕様だったのね。
コンビニでは、ビールやワイン、そしておつまみをいろいろ購入。およそ15分ほどでまた宿へと戻りました。


21:10 2次会

すぐに5人で2次会だ。まだまだ飲みたいぞ。
和室の座卓にお酒やおつまみを並べ、おしゃべりしながらいいペースでガンガン飲みました。

 
2次会も盛り上がる

もうすぐ日付が変わるという時間にお開き。そして寝る準備です。
明日の天気予報を再チェックすると、どうやら晴れそうだ。
二本松市内の菊人形祭りに行く方向で意見がまとまりました。渋そうなイベントだな。どんな感じか楽しみだ。


24:10 就寝




11月19日 11月20日

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