―― 本日の走行

9/23 十勝の章:秋の山脈と噴火湾
走行距離:594km  支出:\21,848


<「かみふらの道楽館」>
7:10 起床

北海道最後の朝がやってきました。外は快晴です。やった!
でも明日からは、北海道はしばらく雨続きだそうです。いいタイミングでの旅の終焉
かもしれないね。

まずは昨日から調子の悪いミラーレス一眼のカメラをチェック。
やっぱりピントが合いません。シャッターが下りません。せっかく快晴なのに…。
でも、調子が悪くなったのが旅の終盤だというのが不幸中の幸いか。
これが序盤だったら大ショックだったかもしれない。

朝ご飯は8:00からなので、まずは身支度を整え、荷物を整理してイオに積み込む。

9/20 斜里の章:裏摩周とサンゴ草
9/21 稚内の章:直線道路と最果て
9/22 増毛の章:陸の孤島と廃炭鉱
9/23 十勝の章:秋の山脈と噴火湾
9/24 エピローグ:帰路と旅の終焉
9/28 後日譚:移りゆく季節と時代
9/13・14 プロローグ:船旅と苫小牧
9/15 襟裳の章:濃霧と迫り来る嵐
9/16 釧路の章:巨大湿原と暴風雨
9/17 根室の章:秘境岬と北方領土
9/18 知床の章:最北東端と湖巡り
9/19 弟子屈の章:大草原と地平線

―― 前日までの走行

走行距離:594km  支出:\21,848
9/20 斜里の章:裏摩周とサンゴ草
9/21 稚内の章:直線道路と最果て
9/22 増毛の章:陸の孤島と廃炭鉱
9/23 十勝の章:秋の山脈と噴火湾
9/24 エピローグ:帰路と旅の終焉
9/28 後日譚:移りゆく季節と時代
9/13・14 プロローグ:船旅と苫小牧
9/15 襟裳の章:濃霧と迫り来る嵐
9/16 釧路の章:巨大湿原と暴風雨
9/17 根室の章:秘境岬と北方領土
9/18 知床の章:最北東端と湖巡り
9/19 弟子屈の章:大草原と地平線











道楽館と観覧車

やっぱりあの「深山峠」の観覧車には違和感があるなぁ…。
昨夜、自室で寝る前にネットで調べてみたんだけど、あの観覧車の建設にはかな
りの反対運動があったらしいね。
せっかくの綺麗な丘が連なる美瑛エリアの景観が壊れてしまうから。

結果ご覧の通り観覧車ができてしまったわけですが、あまり利用者はいないらしい
です。僕だったらの話だけど、展望台だったらともかく、観覧車に乗ってまで美瑛の
景色を見たいとは思わないかもな。当然有料なんだし。

そんで外は寒いね。天気がいい分、キンキンに冷え込んでいる。
急いで宿の室内に戻ると、sottoooさんが「寒い寒い。今は9℃だってさ。」って言っ
ている。おぉ、朝でも1ケタか…。

僕が北海道に上陸した日は、夜だったのに気温が23℃もあった。
しかし中盤以降は夜は10℃前後に一気に下がってきた。もう完全に秋だな。
序盤が暑すぎたんだね。これが通常の北海道か。


8:00 朝食

海老粥

朝はいつも通り、ダッチオーブンで作ったおかゆ。そしてお漬物バイキング。
浅しい味付けなので朝からでもスルスル食べれます。お替りもしちゃいます。

朝ご飯を食べながら、sottoooさんがNHK連続テレビ小説の"あまちゃん"を言うので、
一緒に見た。
あまちゃんは朝ドラながら視聴率が20%後半にも行くを超えるすさまじい人気ドラマ
だそうけど、僕は全く知らないんだよねー。でも見る。

ドラマのジャンルも知らない。主人公も知らない。当然これまでのストーリーも知らな
い。なんかあと終日で最終回で盛り上がって来ているところらしいが、全然ついてい
けそうにない絶望感。

途中でsottoooさんが爆笑すれば僕もそれなりに笑い、「なるほど、そう来たかー!」
とつぶやけば「えぇ、意外ですね」と合わせるが、実際の理解力は6分の1くらいだっ
たかもしれません。
って、昨夜と同じパターンだわ、これ。


今日は室蘭の日本4周目で未装甲海岸線も走ります。
室蘭まで行くルートについて昨夜も考えていたんだけど、あんまり楽しそうなルートが
無い。sottoooさんにも相談してみたが、僕と同じような意見だった。
あんまり景勝地ないけど、平取を経由していくしかないかなー…。

「室蘭はこの時期午後は曇りやすいから、早めに行った方がいいよ」ってアドバイスも
らった。
ありがとう。でも、たぶん午後になる。午前中は美瑛や「十勝岳」を見ながらドライブし
たいから。


昨夜のビールや焼酎込なので、料金はちょっとお高め。
でもそれに見合った価値はあります。ごちそうさま。
(1泊2食 \8300)

そうそう、道楽館は1・2年前からとほ宿に加入したんだよね。
とほのスタンプ帳にハンコも押してもらいました。

青空への旅立ち

最後に記念撮影。宿での管理用と、僕自身のカメラでの2枚。
イオを見たsottoooさんは「うわっ、かなり汚れているね…」と絶句していた。
うん、最近よく言われます。
では、最終日、元気良く行ってきます!sottoooさんに手を振って出発。

8:45 チェックアウト


今日最初に向かうのは、上富良野北部にある「ジェットコースターの路」。
もう何度も美瑛を観光しているのに、なぜか今まで行ったことが無いんだ。
「かみふらの道楽館」からは直線距離で1.5kmほど。
一瞬国道237号を北上するとすぐに標識が出てきます。

ジェットコースターの始まり

<ジェットコースターの路>
8:49 ジェットコースターの路

富良野と美瑛の境界線付近にある、道がジェットコースターの様に縦にうねってい
る快走路です。先日走った「開陽台北19号」みたいな感じの道。
初めて来るけど、今まで写真であれば何度も見たことのある道。

ハイライトとなるアップダウンがすごいところまでは、国道237号から少し距離があ
るみたい。しばらくは周囲の展望を楽しみながらノンビリとドライブしましょう。

上富良野の丘

十勝連峰とイオ

うわー、いいねー!朝の空気は清々しくって、晴れ渡っていて、最高だ!
こんなときにミラーレスのカメラが動かないのが本当に悔しいよ!

特に名前もついていないけど、綺麗な丘が随所にある。
ほんのちょっと北に行ったところにある美瑛では、いろんな丘や木に名前がついて
いて、それを巡って楽しむ旅行者も多い。現に僕も何度かそれをやった。
だけども、無名の景色を目的無く眺めてドライブするのもステキですな。自分だけの
お気に入りが見つかるかもしれない。

遠く彼方の十勝岳

遠くに見えているのは、十勝連峰。うっすらと噴煙を上げているのがここからでも見
えます。昨日の夕方は雲に覆われているけど、今はバッチリ見えるぞ。嬉しいな。
あとであっちのほうにも向かってみようと思うのです。

ジェットコースターの路のハイライトが近づいてきました。
大きくアップダウンする道の、一番の谷間が見えるスポットにイオを停めました。

ジェットコースター

…ん??

はい、なかなかですね。だけども、前方に不穏な空気。
谷の最下部の十字路で、車数台が詰まっています。よく見えないけど、なんやか
んやしています。

…これは、近付かない方がよさそうですね。ジェットコースターの路、この光景さ
え見れればとりあえず満足なので、今回は深入りは避けましょう。
Uターンしてまた国道237号に戻ります。


国道237号まで戻ったら、そのままその裏手の道道824号に乗る。
次はお馴染み、「白金の青い池」に行こうと思うよ。
しばらくはクネクネと丘の間を走る静かな道をドライブです。

美瑛の丘

ここいらからはもう丘の町、美瑛エリア。
人も車もほぼゼロ。空と丘だけがどこまでも連なっています。なんて壮大な眺めな
んだろう。
ところどころにトラクターが農作業をしていたり、牧草ロールが転がっていたり。
これらもまた、絵になります。周囲全てが絵画のような光景だ。

牧草ロールのある風景

丘と山脈

<哲学の木>
しばらく気ままに走っていると、インパクトのある1本の木を発見。
あ、これは哲学の木じゃないですか。ここまで接近するのは初めてだね。そして写
真を撮るのも初めてだ。

9:11 哲学の木

哲学の木とイオ

哲学の木は、数ある美瑛の丘と木を巡るスポットの中でも到達の難しい場所。
立地も良くないし、情報も少ないし。そして駐車場もほぼ皆無だし。
そんなスポットに偶然登場してしまいました。

丘の上に経つのは1本のポプラの木。これ、こっち側からだとよくわからないけど、
丘の向こう側から見ると結構傾いているのです。
しかも、傾きの方向は谷側ではなく、山側。
その重力に逆行した傾きが哲学的だと言われ、いつしか正式名称が哲学の木と
なったのです。


引き続き美瑛のマイナーエリアをウネウネ走り、道道966号に出ました。
この道は美瑛駅から「十勝岳」に向かう、木立に囲まれたすんごいストレート。
正面に「十勝岳」を見ながら疾走できる、閑静な美瑛・富良野エリアの裏道です。

ずーっと真っすぐ走り、目的の「白金の青い池」の看板が出てくる。
ここも今やすっかり有名な美瑛の観光名所ですな。


<白金の青い池>
9:30 白金の青い池

ここは真っ青に染まる「美瑛川」の堰堤部分に、立ち枯れたカラマツが無数に立つ
不思議なスポットです。

1988年、このすぐ近くにある「十勝岳」が噴火したんだ。
「次に大規模な噴火が起きたら美瑛近辺もヤバイ」ってことで、ここ「美瑛川」に火
山災害を食い止めるための堰堤を作っていたのです。
そしたらその堰堤で一部川がせき止められ、その温泉成分を含んだ水質のせいで
青く見えるようになったそうなのです。

去年の「北海道旅2012(4-62)」に続き、3回目の訪問ですね。
空き地の大きな駐車場にイオを停め、5分ほど歩くと青い池が見えてきます。

あんまり青くない…

うおっ、青くないな。今までで一番青くない。
太陽光のせいなのか、それとも先日の台風でまだ濁っているのか。
台風直後はここもドロドロに茶色くなっていたそうなので、その名残なのかもしれな
いな…。

そんなワケで、綺麗だった池の色彩を楽しみたい方は昨年の「北海道旅2012(4-6
2)
」をご参照ください。
こんなもんじゃなく、「池にバスクリン入れたの誰ですか?」って聞きたくなるほどの
ケミカルな色合いですから。

立ち枯れのカラマツ

しかしこの白金の青い池で印象に残っているのは去年ではなくて、初回訪問した
ときの「北海道旅2008(3-43)」。

「かみふらの道楽館」に泊まっていた僕は、まだ無名だったこの池を探すためにラ
イダーさんたちと計6人のチームを作り、朝ご飯前の早朝にみんなで捜索してここ
を発見したんだよね。
あのときの早朝ツーリングは、本当に面白かったなぁ…。


では、次は「白髭の滝」です。
同じく「美瑛川」にある、青い滝。ここよりもさらに南にあります。「十勝岳」への登り
が始まるギリギリのところあたり。
存在は以前から知っていたけど、昨年はめんどくて行かなかったので、今回が初の
アプローチです。


<白髭の滝>
9:49 白髭の滝

「白金温泉」の適当な駐車場にイオを停めて、川方面に歩くことにしました。
温泉街だけあって、多くの人で賑わっていますね。
白髭の滝は、そんな一角の「ブルーリバー橋」から見下ろすことができます。

青い滝つぼ

渓谷の岩肌から染み出した水流が、「美瑛川」に流れ込んでいます。
その滝つぼが青く見えるというのだ。うん、ほのかに青いね。ここも台風後でなけれ
ばもう少し青く見えたのかな…?

あと、「ブルーリバー橋」からの十勝連峰が綺麗でした。
ずいぶん近付いてきたな。次は「十勝岳」方面に登って行くぞ。

次は十勝岳

美瑛駅からずーっと直線だった道道966号は、ここから「十勝岳」に向かってクネク
ネのすごい登り坂になります。そこをイオで駆けあがる。

次に目指すのは「十勝岳」の中腹にある展望スポットの「望岳台」です。
7年前の「北海道旅2006(3-8)」、「かみふらの道楽館」をチェックアウトした僕は
そこに向かったんだけど、雨が降って来ちゃったし霧も出て、到達したのはいいけ
れども全然周囲の景観を楽しめなかったのだ。
それ以来、いつかリベンジしたいと考えていたのです。

望岳台リベンジ

<望岳台>
10:05 望岳台 駐車場

ここは標高およそ900m。うひょー、かなり寒いね。風も強いね。だけども天気は最
高だ。駐車場は観光客で満車一歩手前。ギリギリで車をねじ込むことができたよ。
ここから望岳台へは、ハイキングコースを数分歩いて登るかたちとなります。

心地よい風に吹かれながら登り出す。
だけども横にあった看板を見ると、「十勝岳」の火口からの火山ガスがここまで流
れてくることもあるそうだね。
あわわ、そりゃ気を付けないと。僕、呼吸器系強くないから。
過去「九州旅2007(3-15)」では、「阿蘇山」の火口で有毒ガスを吸い込んでゲホ
ゲホしちゃったこととかあるから。

火山ガス注意

振り返れば富良野の台地

眼下に広がる富良野の平野部が、鳥肌が立つほどにいい眺め。こりゃ今日来てよ
かったわ。リベンジ大成功だわ。

そして進行方向には活火山の「十勝岳」。標高は2077mです。
この道を延々辿れば「十勝岳」の山頂に到達できます。なんだかこんなにも景色が
開けていると、今日であれば山頂にも容易に行けそうな気がするから怖い。

活火山の力

天空の視点

しばらく歩き、見覚えのある望岳台の文字のあるスポットを発見。
みんなここで写真を撮って引き返している感じ。素人が来れるのはここまでです。
そんで僕も当然ここまでです。

あの日、濃霧と雨で全然視界が効かなかったここは、こんな景色だったんだね。
ようやく会えたよ。この素晴らしい展望に。

快晴の望岳台

再び、イオに乗り込み、道道291号で「十勝岳」を西に下る。
北側から登って、西に下ったイメージね。そうすると上富良野駅前に出ました。

ここいらのところどころで出てくるのが、「千望峠」という展望スポットの案内看板。
そう、ここは以前から気になっているのだけど、一度も行ったことが無いんだよね。
距離はここから6q程。すぐだから行ってみよう。
上富良野駅から西に入り、緩い傾斜を上がって行きます。


<千望峠>
10:43 千望峠

木製の展望台

駐車場の向こうの大パノラマ

富良野の平原を挟んで、正面にはさっきまで走っていた「十勝連峰」が見える。
標高はそんなに高くないけど、ここも負けず劣らずの大パノラマだ。

傍らには小さな木製の展望台があったので登ってみました。
うん、ここ景色悪い。
展望台から一番景色のいい方角を見ようとすると、すぐ横にある巨大な周辺案内
MAPが視界を遮ってしまうんだ。何この残念な配置。もうちょっと考えようよ。

でも、ここは展望台なんて登らなくても充分に景色が綺麗だよ。

こもれびの下で

富良野盆地を一望

それでは、これでボチボチ富良野とはお別れ。最後の舞台、室蘭に向かって出発
するとしましょうか。
まずは「千望峠」から道道851号で丘の連なる中を南下。
これで昨日の夕方も走った富良野の大動脈国道237号をトラバースできるのだ。

富良野駅前近辺で国道237号に合流。さすがに富良野の中心地は建物も車も多
い。ここで今後のためにガソリンを入れておこう。
(ガソリン \5410)

そして国道237号はここから一気に山間部へと入ります。
2008年の序盤でラベンダーを見た「かなやま湖」とかを霞めながらどんどん山を登
ります。

占冠へ

「金山峠」を越え、さらに国道を南下。もうこの辺は全然景勝地も立ち寄りスポット
も無いから退屈なんだよね…。
だから今朝sottoooさんにも相談しちゃったんだけどさ。


<道の駅 自然体験しむかっぷ>
国道237号沿いの、お馴染みの道の駅。日高の山中にあります。
富良野から一気に60kmくらい走って来たかな?ここで小休憩して行こう。

12:13 道の駅 自然体験しむかっぷ

山の中での小休止

そして引き続き237号を南下。ひたすら太平洋を目指して走ります。
あー、この辺は好きじゃないんだよなー。「道の駅 樹海ロード日高」の脇を霞める。

ここいらの国道237号は、日高と呼ばれている。
信号もほとんどないし車の流れもいいし、展望が開けないわけではない。
だけども苦手意識を持ってしまうのは、立ち寄りスポットが少なくて退屈であること
と、道内の要所要所に行くための繋ぎとして通るのが目的であることが多く、いつ
も「早く目的地に着かないかなー」と思いながら走ってしまうからなのだろう。

現に今も退屈だし。そして若干眠いし。車内暑いし。
そしてお腹が減った。だけどもランチできそうなお店も見つからないよ。

田んぼの中の巨大トトロ

日高国道

国道237号をさらに南下し続け、平取の町まで来ました。

お腹が減ったが、いい感じのお店が無い。昔ながらの食堂的なものならあるが、そ
ういうのはちょっと惹かれないし、そういうお店に入るくらいならコンビニで軽く食べて
先を急ぎたい気分。今日はまだまだ走らないといけないから。

ボチボチ国道237号から道道74号に乗り換えるのだが、道道だともうお店は無いだ
ろう。分岐に入る直前の国道沿いにセイコマがあるので、ランチはここにするよ。

13:23 平取のセイコーマート

豚丼を食べれればと思ったのだが、ここも売っていない。
結局今年はセイコマの豚丼を食べれなかったな。てゆーか、去年も食べようと思って
食べれなかったよな。
そんなにもレアなのか?未だかつて、「北海道旅2010(3-94)」の1回きりしか食べれ
たことがないぞ。

ここではカツ丼にしました。まぁおいしいよ。豚丼ほどは盛り上がらないけど。
(食費 \500)

豚丼ないならカツ丼

車内でワシャワシャ食べたらすぐに出発。
道道74号に入ります。国道237号じゃなくてこれを使うことで、太平洋のより西側に
出れるのだ。富川の町もパスできる。

そして13:57、ついに太平洋沿いの国道235号に出ました。
帰ってきた…。
ここは北海道に上陸した最初の夜、「襟裳岬」方面に向かうために走っていた道。
北海道をグルーっと回り、山間部を経由しながらもようやく戻ってきたよー!

始まりの地へ…

<道の駅 むかわ四季の館>
国道235号を苫小牧方面に走ることおよそ2km、ここの道の駅が出てきます。
ここも何度も立ち寄っているところだね。

14:00 道の駅 むかわ四季の館

ここでトイレ休憩し、そしてツーリングマップを開いてこの後のルートを考える。
いや、ルートはひたすら海沿いを走って去年の走行ルートと繋げるだけなのでシン
プルだしブレない目的となっているんだけども、問題は制限時間だ。

もう14時過ぎだから、あと3時間半で暗くなってしまう。
それまでに走り切れるのだろうか。最後に残っている海岸線には、北海道三大秘
岬の最後の1つの「地球岬」もある。
あそこの景観はなかなかカッコイイから、早く行きたい。
富良野からここまで、まともに観光していないから早く観光したい。んー、どうしよ。

鵡川の道の駅

Tシャツで余裕

国道235号をボケボケと西に走っていたら、苫小牧東港の標識が目に入った。
ここが僕の上陸の地。
そして今夜、再びここから船に乗って北海道を離れるのです。
僕は8時間後、またここに戻って来るでしょう。

北海道ラスト8時間!走らねば!!
悔いの無いよう、「日本4周を走り切った」と言えるようになって8時間後にここに帰っ
てこねば!!

今はまだ、待っておくれよ

よーし、ならばこちらも、なりふり構っていられないって話ですよ。
やると決めたらやりますよ。高速でちょっとワープしちゃいます。室蘭まで。

14:22 日高自動車道 厚真IC

苫小牧東港の目の前のICから日高道に乗る。ここから少しの区間は無料なのだ。
そんですぐに苫小牧東JCTで道央自動車道へ。
太平洋に沿う形で室蘭に向かってダッシュです。

前方の空に雲が広がり出したのが懸念だ。
この時期の午後の室蘭は曇りやすいとsottoooさんも言っていたので、これがまさ
にそれなのだろう。
地域的なものならばしょうがない。開き直るしかないっす。

15:14 道央自動車道 登別室蘭IC
(有料道路 \1000)

消えゆく青空

くっそー、青空が消えてしまうよ。急いで室蘭の「地球岬」に向かってはみるものの、
前方は全て分厚い雲だ。こりゃダメっすな。

そんで「地球岬」への道が複雑。
室蘭の町中からすごく近い岬なのに、なんでアプローチはこんなにも面倒なのか。
国道36号を離れ、標識通りに走っているつもりでもなんだかわからなくなってしまっ
た。そっか、母恋駅から真っすぐ通りを走ってくればよかったのだな。

狭い道だとかを経由し、なんとか道道919号に出る。
右に行けば「地球岬」、左に行けば「トッカリショ」。どちらへも、距離は1kッもありま
せん。んじゃ、まずは「トッカリショ」行くか。


<トッカリショ展望ステージ>
15:38 トッカリショ展望ステージ

3年振りの訪問です。
トッカリショっていうのはアイヌ語のトカル・イショが語源となっていて、アザラシ岩
の意味なんだそうだ。昔ここいらにアザラシがいっぱい集まっていたんだって。

どんよりステージ

車から外に出ると、すごい強風だし寒い。さっきまでTシャツで暑いって言っていた
のがウソのようだよ。

展望ステージに立ち、海を眺める。三角に尖った巨大な岩がいくつも海から突き出
ている。荒々しい。そしてどんよりと薄暗い。この天気にマッチしているとも言えそう
だが、やっぱ青空の中で見たいものだね。
では、次こそ「地球岬」だ。


<地球岬>
15:48 地球岬

はい、室蘭の超有名な岬ですね。かつては北海道三大秘岬の1つだったけど、町
からすごい近くにある岬だよ。駐車場には土産物屋も数店出ているし、観光客もか
なり多いよ。

ここに到着したはいいものの、天気は悪いし外は寒そうだしで、しばらく車内でツー
リングマップルを読む。そして今後の時間配分を考える。
そうこうしている間にも強風で車はグワングワン揺れるんだ。酷いね。
では、じっとしていても始まらないので展望台に行ってみようか。

岬の展望台へ

階段を上がり、灯台と海を一望できる展望台に上る。
ブオォ、風が強い。展望台の一番上の階層に行くのは危険だわ。1段下までで諦め
るわ。寒いし。

丸い水平線と灯台

うっわー、今回はダメだなー。そして僕のカメラアングルも過去最悪と言っていいほ
ど悪かったな、これ。
晴れていると水平線は丸く弧を描くし、それをバックに青々とした芝生の上に立つ灯
台がものすごい絵になるんだよ。最初、2005年に来たときは感動したもん。
ここから函館の方まで見えていたもんな。

以前の訪問エピソードは「北海道旅2005(2-45)」や「北海道旅2010(3-94)」です。
そっちの写真のほうが3倍魅力的。

希望はまだ捨てない

しかしね、ここから渡島半島方面を見ると、わずかに雲が切れてそうなのよ。
あっちに見える山の稜線はきっと「駒ヶ岳」だよね?
あそこまでは今回は行かないけど、どこかでまた晴れ間が見えるかもしれない。
晴れ間っていうか、もうこの時間だと夕日になるだろうけど。

最後の夕焼け、見たいよねぇ…。まだ希望を捨てなくてもいいかな?
30分ほど滞在した地球岬を出発。
時刻は間もなく16:30になろうとしています。あと1時間で日没だ。

白鳥大橋を渡る

東日本最長の吊橋、「白鳥大橋」を渡って国道37号に乗ります。
むぅ、曇っていると見栄えもイマイチですな。晴れていれば素晴らしい橋なのに。

国道37号に乗って少し西に行くと、「白鳥湾展望台」っていう橋も見渡せる展望所
があります。3年振りにそこに立ち寄ってみよう。


<白鳥湾展望台>
16:36 白鳥湾展望台

工場群と「白鳥大橋」を一緒に展望できるスポットです。
駐車場の脇の丘にある2階建ての展望台を駆け登ります。
ちょっとだけだけど、さっきよりも空が明るくなってきているような気がするんだ。

白鳥大橋と工場群

夕日の時間の始まり

工場の煙がひっきりなしに出ているので「白鳥大橋」はあんまりよく見えないんだけ
ど、工場好きの人にとってはそこそこ人気のスポット。
国道沿いなのでアプローチがお手軽だし。

西の空の雲の向こうには、どうやら日が傾いている様子。
さて、この先太陽が見えるとして、どこで日没を迎えようか。
僕はこの最後の海岸線、「噴火湾」を長万部まで走るつもりでいる。長万部で昨年
のルートと重なるからね。

しかし弧を描く「噴火湾」、あまり進みすぎると海の向こうに日が沈まなくなる。
西に海が見えているのはここから50km圏内、豊浦あたりが限度だろう。
日没まではあと50分ほど。
豊浦の手前の虻田付近で日没になりそうかな…。


「噴火湾」に沿って国道37号を淡々と走ります。
もう、この先には大きな景勝地もない。時間的にももう日没だし、景色にはそんなに
期待はしていない。ただ、後は海岸線を繋げるだけだ。
達成感と同時に喪失感も大きいぜ。


<道の駅 あぷた>
17:18 道の駅 あぷた

小さな道の駅にて

「洞爺湖」のほど近くの海沿いにある、小さな道の駅。海の良く見える駐車スペース
にイオを停めました。

うーん…、しかし太陽は見えないなー。もう沈んじゃっているのかなぁ?
でも、夕焼けはとても綺麗なんだ。他にも夕焼けを眺めている人がチラホラいる。
僕も少しの時間、この光景を眺めていました。
「噴火湾」が刻々と暗くなっていく。北海道での日中の時間の終わりです。

最後に少し、明るい空を見れて良かったよ。曇ったまま終わりじゃなかった。
さっきの「地球岬」と比べれば、気温も随分上がっているように感じます。

噴火湾の夕焼け

<道の駅 とようら>
「道の駅 あぷた」から国道34号を8kmほど進んだところにある道の駅です。
「まだ夕焼けが見えるかなー」って思って念のため入ってみました。

17:37 道の駅 とようら

海は見えるか?

えっと、海はどこから見える?それとも見えない?
チラッと歩き回ってみるんだけど、わからん。見えない。海沿いの道の駅なのに。
もういいや、あきらめよう。

※このとき僕は気付きませんでしたが、道の駅から海を展望できる場所はありま
  す。だって、「北海道旅2010(3-94)」でここから夕日を見ているから。

ウロウロしながら目の前の国道を見ると、すぐ近くに温泉施設があるとのこと。
温泉入ろうかなー。まだ時間はあるし、なにもせずただ長万部まで淡々と往復す
るのもつまらないし。

…あ、思い出したよ!
これって日本3周目の最終エピソードである「北海道旅2010(3-94)」の終盤と同
じシナリオだよ。
あのときも僕、夕方に「白鳥湾展望台」に登って、それから「噴火湾」沿いにここい
らまできて夕日を見て、そこの温泉施設でお風呂に入ったんだよ。

確か、温泉施設の目の前は海だったな。最後の残照を拝めるかな?
国道37号を離れ、温泉施設の看板を頼りに海ギリギリまでやってきました。
時刻は17:50、間もなく空が暗くなるギリギリのタイミング。

ありがとう北海道。広大な北の台地も、これでもう暗くなって見えなくなってしまう。
ここが見納め。最後の舞台、「噴火湾」の夕焼けは、これまでのどの日の夕焼けよ
りも切なく見えたよ。

…さっ、ではお風呂に入りましょうかね。
温泉施設の駐車場へとイオを移動させます。


<「豊浦温泉 しおさい」>
道の駅から1・2kmの距離でした。海沿いギリギリにある温泉。
国道を反れて何度か曲がるので道は複雑だけど、ところどころに標識が出ている
のでそれを見落とさなければ辿り着けます。

17:45 「豊浦温泉 しおさい」

噴火湾フィナーレ

3年振りに来る温泉です。
大きな客船をイメージした外観で広くて立派な施設。内部はスーパー銭湯みたい。
お湯は赤茶けた色で、肌スベスベになったよ。
(入浴 \500)


風呂上りはもう外は当然真っ暗。だけども僕は長万部に向けて走るよ。
でも、長万部のどこをゴールにしようか?
昨年のルートと繋げるならば、.長万部駅近くから内陸部に向かう国道5号の起点。
ここがゴールとなる。

ただしその交差点をゴールにするのも見た目があんまりよくないしな…。
駐車もできないし、ゴールの象徴としても迫力不足だし。
そうだ、長万部駅にしよう。これから向かうのは、長万部駅だ。

豊浦を出発し、「噴火湾」の西側に回り込むように走る。
もう暗いので淡々と走るだけ。ただただゴールを目指すのみ。
30kmほど走り、長万部の中心地に来たので国道を反れて駅前への道に入る。

温泉に入ろう

長万部駅へ

おやおや、町はまるで寝静まった深夜のような気配ですな。
位置付け的にはここいらが駅前商店街のような立ち位置の他図なのに。
まだ19:00前ですぜ。
この分だと、駅もそんなに大きくはなさそうだな…。


19:01 長万部駅

はい、到着です。小さな駅前ロータリーの駐車場にイオを停めました。
周囲には街灯も少なく、駅も暗い。
数台の車が駅から出てくる人を待っていたけど、電車が到着するとパラパラと降り
てきた人を乗せて消えてしまいました。これで駅前は夜中のようにヒッソリ。

去年と合わせて北海道1周完了

ま、いいんじゃないの、これで。ドカーンとハデに終わらせなきゃいけないなんてこ
とは無いし。むしろ日本4周目ラストのこの旅自体がハデだから、それで充分。
僕は誰もいない駅まで小さくガッツしたさ。

これで北海道の海岸の旅は終了。日本4周目の北海道の旅は、昨年の旅と合わ
せてこれで完結。そして同時に日本4周目自体の海岸もおおまかに全走破。
走り切ったよ。
もうこれで目標も課題も何もない。あとは無事に帰るのみ。

苫小牧東港から帰りのフェリーが出航するまではあと4時間半。
余裕を持ってその1時間前には港に着いていたいね。
では、残りの3時間半を苫小牧への走行時間と夕食の時間、そしてフェリーで過ご
すための食料の買い出し時間にしようと思います。

もう、ここまで来た道をタラタラと100kmほども「噴火湾」や室蘭を経由しながら走る
のだダルいし時間ギリギリになるので、高速道路を使いますね。
ちょうど長万部のここのすぐ近くにICもあるので。


19:15 道央自動車道 長万部IC

駅からほんの数分でICに乗れます。では、東の苫小牧を目指しましょう。

19:40 噴火湾PA

小さなPA

途中のPAでトイレ休憩。ここ、トイレしかないのな。他に何もない。
駐車場はダダッ広くて真っ暗で、僕以外車は1台もいない。寂しいー。
北海道は大都市以外は、暗くなると途端に人の気配が無くなるよな…。

引き続き道央道をダラダラと走る。無我の境地で走る。もう、やり尽くしちゃったも
ん。特に考えることも無いよ。
ただ、楽しかったこれまでの日々を回顧するのみだよ。
「噴火湾」を回り込み、室蘭を通過し、さっきも苫小牧東港前からら走った高速区
間を逆走する。そして間もなく苫小牧。

20:43 苫小牧西IC
(有料道路 \1650)

あえて苫小牧東港の少し手前で高速を降りました。
だって苫小牧東港には夕食を食べるのに適したスポットが無いからね。
ここいらで食べておくのが賢いでしょう。
てゆーか、僕の目的はまた回転寿司。いろいろお店を探すのももうメンドいから、
お馴染みのお店に入っちゃいましょう。


<「海天丸」>
21:02 「海天丸」

はい、9日ぶり4回目の訪問です。苫小牧港の近くのお店です。
ここでまた回転寿司を食べますよ。

物語は一巡する

たった9日振りなんだけど、すごい久々な気分。ものすごいいろんなことがあったか
らね。
1年振りの北海道上陸直後でワクワクソワソワしていた9日前。思いのほかムワッと
暑かった9日前。そのときと今では、何もかもが違うんだ。

もう何もあれこれと悩むことは無いので、リラックスしてゆっくり食事。
サケのあら汁がオススメだそうなので、それも食べた。
(食費 \882)


食後、国道36号を使って苫小牧東港を目指します。

21:42 苫小牧のセイコーマート

セイコマでフェリーの中で食べる用の食料やお菓子を買っておく。
コンビニの方が船内のショップよりも安いからね。
(食費 \356)

そして続けてガソリンの給油だ。これがきっと、イオ最後の給油です。
一昨年の夏に福島県のガソリンスタンドの店員に給油口を壊されて以来、開かな
くなって焦ったり1万円かけて修理したり、それでもまた開きづらくなったりしたけど、
ギリギリ最後まで持ちこたえてくれました。
(ガソリン \3000)

22:05 沼ノ端東IC

今日の昼過ぎにも使った、日高自動車道の無料区間をまた活用します。

22:14 厚真IC

苫小牧東港の目の前のICで降りました。
8時間前にここのICから室蘭を目指したのだね。


22:19 苫小牧東港フェリーターミナル

すずらん

乗船待機

往復チケットを持っているので、受付で手続きをすることなく乗船待ちの列に誘導さ
れました。あぁ、これで北海道とはさよならなんだなぁ…。
寂しい気持ちで待ち時間を利用し、車内の荷物を片付ける。
フェリーの客室に持ち込む荷物も別途まとめておく。

行列の先では、巨大な客船"すずらん"が停泊しています。
行きに乗った"すいせん"の姉妹船。昨年の旅では行きに乗った船ですね。
あれも去年デビューしたばかりのピカピカの船です。

キミも、今までありがとう

どうやら乗船時間は出航直前になるとのことだ。なんだ、そうなのか。
早く着きすぎたね。正味1時間近くも待つことになりそうだ。

待っている間に車内で読書をしたり、旅のデータのまとめとかをしていたんだけど、
正直もう疲れたわ…。早く船室に入りたい。そしてお酒を飲みたい。
体力がもう残り少ないのだよ。

毎日きちんと宿を取り、オーナーさんの愛情こもった土地の物を食べていたという
のに、やっぱ旅というのは疲れるものなのだね。
いや、それとも僕が大きな目的を達成して燃え尽きてしまっただけなのかな…。
ただ、今はグッスリと何も考えずに寝たいんだ。


23:15、出航15分前になって列が動き出した。乗船開始だ。
本当にギリギリでの乗船になったのだな。
車輌甲板にイオを停めたら、すぐに荷物を持って客室に移動。
部屋は行きと同じくツーリストAです。そんで行きに比べて客は全然いないな。
閑散としているわ。

荷物を自室に置いたらすぐに売店に行き、サッポロクラシックを購入。
そし後方デッキに向かう。
(食費 \250)


23:30 出航

ほぼ同時にフェリー出航の時間です。ゆっくりと船が動き出した。
僕と北海道の間に、溝ができた。それがどんどん広がって行く。

北の大地、北海道。短い夏の時期、多くのライダーや旅人が夢を馳せて集まる、冒
険の舞台。これが、別れなのだね。
出会った旅人、快晴の空の下を嬉しそうに走るライダーたち、宿のオーナーさんたち
の優しい顔が思い出される。

本当にステキな時間だったな。北海道、大好きだよ。
もうボコボコに疲れて立っているのもシンドいし、眠い。そして海風寒い。
疲労のために酔いが回るのも早い。普段の3倍酔う。


だけど、苫小牧の町の光が見えなくなるまでデッキにいた。
だって、名残惜しいじゃないですか。
北海島の旅があるから、これまでの日常も頑張って来れた
んじゃなですか。
そんな夢見た舞台、最後まで眺めていたい。

ありがとう、北海道!!

別れのとき