エピローグ

Chapter.3

Chapter.2

Chapter.1

島抜けのイベントで白熱したフェリーのデッキ。
桃岩メンバーで輪になり、3本締めで終了となりました。

そのあとジャガ・じゅんちゃん・ケチャさんとデッキの地べたに座り込んで青空とウミネコ
を眺めながら今までの旅、今後の旅について歓談。



たぶん島抜けのイベントを見ていたであろうおばさんに声をかけられ、
「やっぱり桃岩荘って朝まで踊らされるの?」とか聞かれたりしました。
まぁイメージだけで判断されると桃岩荘ってそういう宿なんだろうね。
今まで僕も各所で旅人からウワサを聞いてはいたけど、実際行った人に出会ったことは
なかった。

ホントのところはベースとなるルールがしっかりしている上でバカをやっているから、
ガードを堅くしすぎない限りは安心して楽しめる。
とは言ってもこれだけ特徴的な宿だから、好き嫌いはハッキリ分かれる。
宿としての機能は高いとは言いがたいけど、エンターテイメントと割り切れば最高でしたよ。


しかし、空は憎たらしいほど青い。僕の大好きな色の空だ。
こんなに天気がいいのに、関東には台風が接近している。
やれやれだよ。

霞む礼文とウミネコ

利尻富士

かなり風が強いので、途中で船内に戻りました。
船室は他の客で既にゴッタ返しているので、通路を一部占拠。
そこに座り込んでおしゃべりしました。

昨日の8時間コースのリーダー、"まっちー"さんと初めておしゃべりした。
まっちーさんにはこの後、僕のデジカメの電池が切れたので代わりに写真を
もらったりしていろいろお世話になりました。

船内の桃岩メンバー
 (まっちーさん寄贈)

10:40 稚内港

ここで桃岩荘メンバーもバラバラになります。
僕は着岸直前にANAの運行状況を検索してみて、僕の予約した便は欠航になっていない
ことがわかった。僕は稚内空港に行くよ。
そしたら車を稚内港に停めているじゅんちゃんが、宗谷岬に行くついでに空港まで乗せて
行ってくれるそうだ。
うわー、助かります!バスなんて全然本数ないし。

まっちーさんも同じく車で宗谷岬を目指すそうだ。
いいなー、僕も車だったら絶対に立ち寄るんだけどなぁ…。
でも何度も行ってるから今回はガマンするか。

ジャガとでらうまさんは桃岩荘アプローチ前後の人たちが集う「お天気屋」という喫茶店で
お昼を食べるそうだ。
僕は飛行機のことが気になるから、早めに空港に行ってそこで情報収集がてら昼ごはん
にしようと思うよ。

稚内港
 (まっちーさん寄贈)

ジャガ・でらうまさんと握手をしてお別れ。
ジャガには最初から最後まで本当にお世話になりました。ありがとう。
ジャガはこのあとも北海道を車で旅するそうだ。お気をつけて。


11:00頃 稚内港発

じゅんちゃんと車の中でいろんな話をした。
じゅんちゃんは今回の旅で日本の全都道府県を制覇したんだって。
全国のユースホステルを周っていて、ずいぶん人脈もあるそうでうらやましいわ。

僕もじゅんちゃんも羽田空港を目指すんだけど、じゅんちゃんは車で新千歳空港まで走り、
そこから今夜発の飛行機に乗る予定なんだって。
だから予定は別々。お互い無事に羽田に帰れるといいね。


11:30 稚内空港

ありがとう、じゅんちゃん

宗谷岬へ向かうじゅんちゃんと別れ、僕は空港内に入る。

僕の乗る飛行機は14時台だからあと3時間ほど時間がある。
空港内で情報を収集すると、羽田付近に台風が来るのは16時頃だそうだ。
あぁ、見事に着陸時間とかぶるじゃないですか…。

何気なく電光掲示板を見ると、12:15発の羽田行きの便がある。
あ、これに乗りたい!
早速受付に行き、空きがあったので便を早めてもらう。

ついでに質問。
YAMA: 「あのー、まだ台風は大丈夫ですよね?この飛行機は羽田に着きますよね?」
職員:  「まだわかりません。もし天候が悪化して着陸できなかったらまた稚内に戻る
 可能性があります。」

えー!戻られたらホントにどうしょもないよ。
でもこの便に望みをかけるよ。
お腹が減っていたんだけど、もうみんなと搭乗口に向かっているので食べるヒマがない。
僕も乗り込もう。


12:15 離陸

関東に近付くにつれ、ガタガタ揺れる機体。
「もし羽田に着陸できない場合は、大阪の伊丹空港に着陸します。」
とアナウンスがかかる。
うわー、稚内に戻るよりかはいいけど、大阪も困るよ。台風で新幹線とか止まっているって
ウワサだし。


ドキドキしていると、またアナウンスで「なんとか羽田に着陸できそうです。」とのこと。
ホッと一息。
でもなんか着陸渋滞らしく、茨城県の上空を延々グルグルしながら待機し、大幅に遅れて
羽田空港着。

14:30 羽田空港

どうやら台風はギリギリのところで反れたらしい。
さぁ、家に帰ろう。家に帰って少し遅い昼ご飯を食べよう。


外に出ると、ちょうど雨が止んだところだった。すげーラッキー!
でも空気はジメジメして蒸し暑いし、つい2・3時間ほど前まで見ていた北海道の空のような
輝きはここにはない。

それが少し切なく、頭の中では桃岩荘の歌がリフレインしている。
ホント楽しい宿でした。



桃岩荘は40年ほど前から変わらず古来のユースホステルの形式を保っている。
昔も、そして今も変わらずミーティングでみんなが歌い、愛とロマンの8時間コースを歩き、
ハデなお見送りをしている。

何を隠そう、僕の母親も約30年前に桃岩荘で歌い踊り、愛とロマンの8時間コースを歩いて
いたりします。
後日談になっちゃいますけど、僕が桃岩荘に行ったことを知った母親は、ゴソゴソと古い
アルバムを取り出して礼文の写真を見せてくれたりしました。


この世の中で不変なんてありえない。
桃岩荘が変化を頑なに拒否しようとも、時代は変わるし、形あるものはいつか壊れる。

でも、そんな中でも強く思った。



願わくば、今から30年後も、あの赤茶けた鰊番屋から歌声が聞こえてきますように。

-Fin-

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