Chapter.1

エピローグ

エピローグ












天気は曇り

Chapter.2 「愛とロマンの8時間コース」

7.13
5:00 起床

8時間コースは起きれない人のためにヘルパーが起こして回ってくれるのだが、
問題なく起きれました。今日のリーダーであるジャガは隣のベッド。「おはよー」と挨拶。
8時間の参加者以外はまだ寝ているのでそーっと着替え、洗顔を済ませる。

5:10 朝ごはん

朝ごはんの開始は5:10から。ちなみに8時間コース参加者は宿の前に5:30に集合
しなければならない。メチャクチャ時間が少ないっす。
ご飯を何も考えずに腹に詰め込み、速攻で食器洗い。
ジャガ・僕・オレサン・マチクリで洗い・すすぎ・拭きの作業を分担したのでサクサク進んだ。
でも集合時間まであと2分。
トイレとかの時間無いじゃん。

5:30 8時間コース参加者集合

あ…、ちょっと曇りだわ、今日は。でも晴れるさ、きっと晴れる。
桃岩名物の圧縮弁当を受け取り、桃岩荘のバンに乗り込む。
香深港までは車で送ってくれ、そこから日本最北限の「スコトン岬」までをバスで1時間。
そこから歩き始めて島の南にある桃岩荘まで帰ってくるのが8時間コースです。

静かに「発車オーライ…!」をやり、車の中では運転手であるヘルパーのマイカルさんが
司会となってメンバー6人が順番に自己紹介をする。
なかなか個性的なメンバーが集まっていて楽しくなりそうです。

リーダーのジャガは北海道はもうほとんど車でまわったことがあると言うし、今回も車で
道内を走りがてら礼文に来ている。桃岩も8時間も経験者なので頼りになりそう。

サブリーダーののんたんとトドはいろいろ島を巡っているんだって。屋久島にも行って、
縄文杉やら白谷雲水峡の「もののけ姫の森」やら歩いたそうです。
うおっ、屋久島とは記憶に新しいね。縄文杉とか歩いてるってことは、相当足は強そうだ。

昨日、港から一緒だったライダーのオレサンはバイクで3ヶ月かけての日本一周の経験者。
今回はマチクリと一緒にバイクで北海道を走り回っているらしい。
オレサンもマチクリも野球をやっているので体力ありそうだ。

よーし、僕も足を引っ張らないように頑張るぞー。
今回はヒザ、大丈夫かなぁ…。


5:50頃 香深港

ここで6:15に出るスコトン行きのバスを待ちます。
マイカルさんと話したりしてフェリーの待合室で時間を潰す。

と、ここでマイカルさんがいきなり、「今日晴れるように皆さんで"ぎんぎんぎらぎら"を
踊りましょう!」と言い出す。
昨日一度踊っているから振りは大体覚えている。
「ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む〜♪」と早朝のフェリーターミナルでみんなで踊った。。

「晴れて欲しいと思ったら、いつでもどこでも踊ってくださいね!」とマイカルさん。
よし、晴れそうに無かったら踊ろう!


6:15 香深からのバスが発車

マイカルさんと「行ってらっしゃい!」「行ってきます!」と挨拶し、握手してもらう。
そしてマイカルさんが手を振る中、バスは発車。
ここからバスは東海岸を通ってスコトン岬に向かう。
道路は東海岸にしかないので、この道が島の中の唯一の大きな道路。

バスの中では非常に眠かったけど、なんかウトウト出来た程度。
みんなとポツリポツリと会話しながら1時間かけてバスは終点スコトンに着いた。
(バス代 \1180)(ドリンク \150)


7:15 スコトンでバス下車

寒い…!!暖冬だった今年の関東の2月の気温と同じくらいだよ、これ…。

最北限のトイレ

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<愛とロマンの8時間コース>

そう、桃岩荘では「愛とロマンの8時間コース」が正式名称となっています。
何10年も前に桃岩荘がこのコースにこの名前を付け、今や「8時間コース」は
普通に世間一般に認知されてガイドブック等にも載っています。

礼文島は基本的に島の東に道路が集中している。
しかし花が咲き乱れ、大自然の展望が広がるのは島の西側。
自分達の足で歩くしかありません。
その西海岸を堪能しながら島を縦断するコースが「8時間コース」なのです。

ちなみに桃岩版の8時間コースは10時間〜11時間かかります。(約33km)
それはゴールが桃岩荘だから。
「8時間コース」自体は上の地図の「ウエンナイ」から右下に折れた島の真ん中
くらいで終わります。
しかし桃岩荘へはさらに林道を2時間ほど歩かねばなりません。
だからこの時間から歩き始めるんですね。

そして「愛とロマンの8時間コース」というネーミング。
見ず知らずの男女でも1日かけて一緒にこのコースを歩けば必然的に愛が生まれる!
…というのが由来です。
あと、愛が生まれるスポット(←?)というのもあるんですが、これは後述します。

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<スコトン岬>
日本最北限の岬です。
岬からはさらに北にある無人島、「トド島」が良く見えます。

スコトン岬とトド島

7:20 スコトン岬

以前、まだ今ほど技術が無かったころに「宗谷岬」と「スコトン岬」がどっちが北にあるか
微妙で、それぞれが「最北端」を名乗っていたそうです。
その後、宗谷岬のほうが4km北にあることがわかり、宗谷岬は晴れて最北端になりました。
破れたスコトン岬はそれ以降、「最北限」と名乗るようになったそうです。

しかし、突端らしさで言えば、スコトン岬のほうが上かな。
なだらかなカーブの途中にある宗谷よりも、鋭く突き出たスコトンのほうが陸の終わりを
感じれます。
さっきのバスでも終盤は左右両側が海だったりして盛り上がっちゃいました。

ここで最初の集合写真を撮ります。

前列左から、
マチクリ・ジャガ・トド・のんたん・オレサン
後列、YAMA

7:30 「愛とロマンの8時間コース」開始!

しばらくは舗装路。みんなで「桃ネーム」を決めたりしながら楽しく歩く。
あ、「桃ネーム」っていうのは桃岩荘でのニックネームです。
桃岩荘ではほとんど本名で呼び合うことは無いのです。
しょっちゅう桃岩荘に来ている人だと桃ネームはヘルパー含め相当浸透していました。


間もなく「星観荘」の前を通過。
昨日フェリーで出会った25さんが泊まっている宿だな。
星観荘の8時間コースは桃岩とは逆で、島の中央部東海岸のバス停からウエンナイを
目指す林道を歩き始めるんだって。
25さん、今日8時間コースを歩いているかな?

はるか彼方にゴロタ岬

コースは揺るやかな丘陵地帯を登ったり降りたり。
高い木が全然無いです。海抜0mから森林限界なのか、それとも風が強いために高い木
が育たないのか…。すげーな、礼文島。

緑の丘を行く

天候は依然として曇り。少々寒い。
しかし、確実に晴れることを予感できそうな雲の動きなんです。
海の彼方には若干晴れ間が見えていたりする。今日は絶対晴れる。
もうちょっとのガマンだ。

マチクリ・オレサン・ジャガ

写真ではほとんどわかりませんが、あたりにエゾカンゾウの黄色い花が咲き乱れて
いたりしました。ピークは6月後半なので若干遅いけど、それでも綺麗。
のんたんやトドが昨日歩いたフラワーロードよりもずっと多く咲いていたそうです。


<ゴロタ岬>
かなり激しい上り坂。序盤の山場だそうです。
「ヒイィィ…、あそこがきっとゴロタ岬だよね?」「たぶん…」
「よっしゃ、頑張るぞ!うおぉぉー!」 …と、到着。

8:30 ゴロタ岬

男性陣

ここで10分ほど休憩。
いや、休憩というよりみんな写真に夢中で休んでいないんだけど。
かなり高いところまで登ってきたんだね。これから歩く海岸線がずーっと先の
ほうまで見えます。

ゴロタ岬からのゴロタ浜

向こうに見える「ゴロタ浜」は穴あき貝で有名なところ。穴あき貝、見てみたいな!
ここから今まで登ってきた傾斜分、また下って海抜0mまで戻ります。

急な階段を下る。
途中でウニの死骸があったりして、一堂ちょっと盛り上がる。さすが礼文島、普通に
ウニがいるんだね!


そして、いよいよ僕らの旅路に晴れ間が射す!!

ウェルカム太陽

うわー気持ちいいわ。気温はたぶん15℃くらい。
歩くにはちょうどいい気候になってきた。

階段を下り終え、さらに15分ほど歩くと「ゴロタ浜」になります。
ちゃんとした道があるんだけど、みんなでコースを反れて砂浜に出ました。


<ゴロタ浜>
9:22 ゴロタ浜

みんなで穴あき貝を探すと、さっそくいくつか見つかりました。
穴あき貝、正確なことは不明だけど、ヒトデだか他の貝だかに穴を空けられて捕食
された貝殻が砂浜に落ちているのです。
桃岩荘では穴に紐を通して数珠繋ぎにしたものが囲炉裏に飾ってありました。

ゴロタ浜と穴あき貝
(後方の岬がゴロタ岬)

もう2時間も歩いているんだね、僕ら。
ちょっと満足気に地図を開いてみたら、まだ全然進んでないじゃん!
うおぉ、先はすっごく長いっす…。

しばらく歩いたところで鉄府という小さな集落になり、スコトン岬以来のトイレがある。
ここで少々休憩。
そして集落を過ぎると再び厳しい登りの山岳コースになる。
あと2つくらい丘を越えれば「スカイ岬」だな。

リーダー、ジャガの後姿

後方に広がる海

大自然を歩く(右後方はゴロタ岬)

いやー、景色が最高すぎます。みんな歩きながら写真を撮りまくり。
高山植物と海が一緒に見れるなんて礼文島ならではの光景だよね!
なにせ高山植物が咲き乱れる上をウミネコが優雅に飛んでいたりしますから。
こんな光景、他では絶対見れないよ。

どこまでも青い海

海も南国と見間違うかのような青さです。鳥肌立つほど澄み渡っている。
写真じゃその素晴らしさを半分くらいしか表現できなくて残念ですなぁ…。

このくらいの時間になるとみんなかなりお腹が減って来た様子。
僕もさっきから空腹でキツイです。
朝からかなりカロリー消費しているもんなぁ…。

スカイ岬が視界に入ってきた。スカイ岬だけは西海岸だけど、道路があるので
観光バスがガンガン入ってきている。そして岬には売店もあるみたいだ。
リーダーのジャガが「岬を観光したら売店でオヤツにしようか」と提案してくれる。
おぉ、ブラボー!大喜び。


<澄海(スカイ)岬>
スカイブルーの海で人気の高いところです。人ゴミの中を展望台まで登る。

10:23 スカイ岬

スカイ岬

ここはホントに混んでいてね、碑の前なんて入れ替わり立ち代りで観光客が写真を
撮っていて全然空かない。でもほとんど観光バスの人なので、しばらく待てば空くそうだ。
だkら僕らはノンビリ景色を見ながら人が掃けるのを待つ。

ここでリーダーのジャガが桃岩荘に電話連絡。
桃岩版8時間コースにはいくつかのチェックポイントがあり、ここは一箇所目なのだ。
桃岩荘からどんな反応が返ってくるかと思いきや、結構遅すぎなようだ。
しかも提示されている時間よりも30分以上。

えっ!そんなゆっくり歩いてたっけ、僕ら?むしろ早いほうだと思ってた。
なんかみんなが写真を撮ってる回数が多いらしく、それで時間が押しているらしい。
しかしね、こればっかりはしょうがないですよ。
大事な思い出ですもの。
なんにせよ、最大で規定時間から1時間半遅れまでは大丈夫なので、そんなに気にせず
進めそうです。

ようやく碑の前を空いてきたので写真を撮りました。

みんな集合ー!

そして、売店で待望のオヤツタイム。
ここ、ウニやら何やらいろんな海の幸を販売しておりますが、今の僕に必要なのは
炭水化物。というわけで"あげいも"を買いました。
(食費 \200)

エネルギー補充し、甦りました。
ここでオヤツにした分タイムはさらに遅れたでしょうけど、これで時間の遅れなんて
すぐに取り返しちゃいますよ。

平和なひととき

もう時刻は11:00。まぁ、でもなんとかなるでしょう、と出発。
そしたらここいらが8時間コースの中でも一番道がややこしくて、ジャガが道を
間違えたりする。
まだ大丈夫大丈夫、…大丈夫…??
ふー…、とりあえずリーダーじゃなくて良かったわ。(←無責任)


ここからはずっと集落の無いコースに入る。
緑の丘陵を延々とたどるダートを歩きます。普通の山と違って歩きやすいけど、
日陰が無いのが難点。
一部茂っているところもあるけど、基本は炎天下で直射日光です。

あと、ひとつ問題がある。
スカイ岬の直前の下りくらいから、例によってヒザに違和感を感じ始めました。
あーあ、今回はいつもより若干早いなぁ…。
まだ8時間コースは三分の一くらいしか歩いていない。先が思いやられね、こりゃ。

前を歩くトド

笹の茂る道

サブリーダー、のんたんのペースが若干遅れてきたようだ。む…、大丈夫?
後々から思い返しても、ここからの2時間は単調でキツかったな。
景色はとても綺麗なんだけど、変化に乏しい。
さらにはどんな事態になっても助けを呼べないような西海岸の僻地。
うーむ、頑張ろう。

スカイ岬を振り返る

スカイ岬から1時間程歩くと、林道に「召国→」の木札が出てきた。
あぁ、昨日のミーティングでM田君が嫁ぎに行くように指示された集落だね。

3年位前まで人口が4人だったけど翌年6人に増えて、増加率150%の人口爆発!!って
昨日ヘルパーの人が言っていたな。
しかしすごいところにあるんだな。最寄の道路から徒歩1時間半はかかるよ。

さらに歩くと前方から「星観荘」の8時間チームがやってきた。
おー、昨日知り合った25さんがいる。そしてジャガが道内で知り合った旅人もいたようだ。
立ち止まって暫し歓談。

丘と電信柱だけの景色

炎天下の丘をいくつも越えたら、急に木立の中の道に入った。
ヒンヤリとした空気が辺りを包む。ふぅ、みんな一安心。

しかし道は細かいアップダウンが続く、山岳路になった。足に来るね、これは。
しかも道が細いので休憩するところもないし、一列縦隊でおしゃべりしにくいし、
しゃべってる余裕も無い。

だいぶ足腰もくたびれてきた様子で、前を歩くマチクリが何度かズルッと滑るしさ。
僕もこの道だとヒザの痛みが格段にアップしている。
ぶっちゃけみんなのペースについていくのがシンドい。メチャ痛い。
でも6人の中の先頭付近にいるので、無理矢理足を動かします。
レブンウスユキソウ(エーデルワイス)とか咲いていたけど、ゆっくり楽しむ余裕が
無いほど痛い。
写真を撮ったけど、ブレちゃったので掲載しません。
(レブンウスユキソウは翌日のエピソードで掲載します)

しかも各所から腹減ったコールが出始めた。
もう時刻は13:00近いから無理も無いよなぁ…。
僕自身は、今までのエピソードを見ての通り、歩いているときは異常なまでに小食
なので大丈夫なんだけど、暑さで若干頭が痛いしヒザが痛い。

一番キツかったポイントで

なかなか縮まらない距離表示にみんなのモチベーションが急降下し、この標識の
前で座り込む。ちゃんと座れるような場所が無いのも疲労感増大に繋がるね。
さらにはここはまだ全行程の半分来てるかどうかといったところ。
うーむ、そう考えるとゾッとするわ。

8時間コースにはオススメのお昼ポイントがあって、そこは開けていて景色もいい
らしい。だから僕らはそこでお昼を食べる予定だそうだ。
別に他の場所でもいいんだけど、食べるスペースすらないし、せっかくだから景色の
いい場所で食べたいってのもある。
しかしみんなハラペコだったりして、きっといろんな感情が渦巻いているんだろうなぁ…。


お昼ポイントはまだぁー??
全然変わらない木立の中の景色にヘロヘロになっていたとき、何の前触れも無く
ジャガが「あ、ここだ」と言って道を右に入る。

すると今までがウソのような景色が開けていた。

視界が開けた!

久々に景色のいいところに出た!そして久々の海!
ここでお昼だー!…とまぁ、みんなでひとしきり叫んで喜んだ後にお昼ごはん。

13:15 お昼休憩

お昼ごはんは桃岩名物の圧縮弁当です。うん、すっげぇ圧縮されている。
ハシ折れるんじゃないかってくらい。これでひとつのプレートかと思えるくらい。
たぶん逆さまにしてパカッと出せば、そのまま丸ごとオニギリとして食べれるよ、これ。

圧縮弁当!

で、ウワサには聞いていたけど、オカズが極端に少ないのね。
ご飯が進まないっす…。そしてご飯は見た目より全然量が多いっす…。
頑張って完食。もうすげー腹いっぱいです。
しかもお茶がなくなった。それも現時点でかなり喉が渇いているのに。
これから先、どうするよ。

ここでお昼ごはん

景色最高!

食後、サブリーダーのんたんが靴擦れを起こしている事が発覚し、みんなで絆創膏を出し
合って応急対処。
いやー、これは痛いって。くるぶし周りが真っ赤だよ!
僕は今回靴擦れは大丈夫そうだなぁ。また職場に履いて行ってるのと同じクツで来ちゃった
けど。うむ、屋久島の経験が全く生かされていない。


そして13:50頃、休憩を追えて出発!
海に向かって断崖の上を進みます。眼下にどんどん海が広がってきて爽快!

さぁ、海へ…!

まるですぐ先から道が途絶えていると見間違いそうなほどの光景。断崖絶壁。
そう、それはもうすぐ8時間コース最大の傾斜が登場することを示唆しているんだけどね。

僕らはこの絶景と満腹感で元気いっぱい。
テンションもMAX。僕のヒザも休憩してちょっと落ち着いたわ。
この景色はヒザの心配している場合じゃないわ。

断崖の上で

14:10 砂すべり

この砂すべりというポイントは、この標高から一気に海岸線まで駆け下りる8時間
コースの名物スポットの1つです。
「女性は怖がってください。怖くなくても怖がりましょう。そして男性は女性に対して
手を差し伸べてください。これで愛は生まれるはずです。」
そうヘルパーが言ってました。
(実際に8時間コースで出会って結婚まで至る人もいます)

果たしてYAMAがこれを実施したのかというと…。
ああ、やったさ。正確には砂すべりのほんのちょっと前のポイントだけど、僕だけやり
ましたよ。

ここを駆け下ります

よっしゃー!まずは僕が行く!
ヒザを庇いながら足を踏み出してみた。砂が柔らかく、ザザザーと崩れ落ちる。
足を着地させると、砂が崩れることによってさらに50cmくらい進むカンジ。
だからテンポ良く進んでいけば、サクサクと駆け下りるように下っていくことができる。
それがこの砂すべりです。
慎重にスタート地点を選別していたら一回コケた。

でもアレだね、富士山の「砂走り」と一緒だね。重心を後ろにおいて、カカトで着地する
ようなイメージで行けば、スピードをつけられるね。
…ま、元気だったらの話だけど。
すでにヒザが痛くてスピードは出せません。
でも砂は柔らかいからヒザの痛みは最小限に抑えられる。

一通り下り、上のみんなにサインを出しました。

オレサン&ジャガ

クソッ、2人ともスピーディーでカッコよく降りてきている。
一番手の僕はビビッちまってなんだかダサいイメージになっちゃったよ。

マチクリ・のんたん・トド

楽しかった。リフトがあったらもう一回登ってやりたいくらいだな。
砂すべりを終えたらさっきまで黒かったクツがなぜか真っ白に。
うわー、ビックリ。
しかもクツの中に砂利がたくさんいらっしゃるよ。早速除去。

砂すべりを終えたら、もう海岸が目の前。
今まで山と緑が続いていた風景から一瞬にして世界が変わり、そこは海と崖の織り成す
世界になる。

海岸線に出る

ここからウエンナイまでの30分ほどの道のりは、この海岸線沿いの磯を辿っていくことに
なります。明確に道とかは無いです。
大小ゴロゴロしている岩の上をそれぞれ足場を選んで進んでいきます。

今まで僕は2番手くらいをずっとキープしてきたんだけど、もうくたびれてきた。
替わってオレサンとマチクリが独走状態になる。
「さすがあの2人は野球をやってるだけあるよな。オレはもう踏ん張りが利かなくなってきた。」
そんなことを言いながらリーダーのジャガが頻繁につまずくようになってきました。
確かにここはヒザへの負担が大きいからキツいや。

海岸を歩く

遠くのほうの海沿いに集落が見えてきた。
あぁ、あれがウエンナイの集落だ。ここは道路がなく、最寄のバス停までも歩いて2時間近く
かかる立地なので、交通手段はボートを使っているようだ。

14:52 ウエンナイ

ウエンナイの集落

ここにはすごーく久しぶりのトイレがあるので寄っておきます。
そういやトイレがあるはスカイ岬以来だ。

そして「ひと休み」という食堂に入ります。
食堂というより、無料休憩施設に近い感じのところ。
ここが第2チェックポイントで、この店の電話から桃岩荘に電話を入れるそうです。

店をやっているのは80歳のばあちゃんで、いろいろ話をしたり、カリントウを
もらったりしました。


えっと…、桃岩荘と連絡を取ったジャガが言うには、どうやら僕らのペースが本格的に
ヤバイらしいです。
リーダー用のマップを見せてもらうと、今の時点で30分遅れている。
「でも、1時間半まで遅刻できるんでしょ?まだ余裕じゃない?」
と思ったら…。
ハッ!そうだ!ここは標準時より30分早い桃岩時間!当然地図も桃岩時間!
あと30分しか猶予が無い。

第3チェックポイントの時点で1時間半以上遅れていると、このイベントは強制打ち切り
となり、ヘルパーが車で迎えに来るのだ。

それだけは断固阻止しなければならない。
みんなで桃岩荘にゴールしたい。

だからそろそろ店を出たいんだけど、そしたら奥からじいちゃんが出てきて、
「おーなんだー、桃岩さん来てるのかー」とか言うし、ばあちゃんのカリントウトークも
絶好調。
…といった具合でなんやかんやあり、店を出ました。
店の外には水道があり、ようやく水を補充できた。おいしい水だったよ。


ここから礼文林道に出るまでは非常にキツイ上り坂を1時間も歩かなければいけない。
経験者のジャガが「オレは前回ここからキツ過ぎて記憶が無いんだ。」と自信満々に
言っている。
うわぁぁ・・・。ストックが30分も無い僕らが遅れなく攻略できるかなぁ…。

よし、僕は再び先頭を行く!最後の踏ん張りだ!

礼文林道を目指す

この上り坂、すっごいシンドい。
既にふくらはぎがパンパンなのに、これでもかってくらいに延々続いてくれます。
しかも日差しがキツイキツイ。汗も吹き出てきます。
みんなヒィヒィ言いながら登る。

この間、オレサンと先頭をキープしながら、日本一周の話をしてました。
いいなぁ、僕も欲を言えば分割ではなくて一気に日本全国を駆け抜けたかったよ。
いろんな出会いがあったそうで、うらやましい限りだわ。

のんたんも相当足が痛いだろうに、遅れずにペースを維持し、礼文林道が見えてきた。

16:00 礼文林道

第3チェックポイント。やったー、打ち切り回避!!30分の猶予を持って林道に出てこれた!!
「8時間コースゴール」の標識があるんだけど、桃岩のゴールはまだまだ先。
ここから林道の終点まではおよそ2時間。
さらに昨日ブルサンで走ったアスファルトを30分ほど歩き、桃岩タイムトンネルを抜けて
ようやくゴールなのです。

林道を歩く

ここからはほぼ平坦な道。みんなちょっと安心し、笑顔が戻る。
「みんなすっげー日焼けしたよなー、顔真っ赤だよー。」とか言いながらヘラヘラ歩く。

なんとなくペースごとにオレサン&マチクリペア、YAMA&トドペア、ジャガ&のんたんペア
が形成された。
トドとは今回の旅行の話、桃岩荘の話、山口県の話をして盛り上がった。


景色の変わらない道を歩いていると、前方にすごいモンが見えてきました。

利尻富士!!

おおおおーー!!
遥か彼方ですさまじい存在感を発しているよ。すごい眺めだ!
興奮のあまり走り出す。
…いや、走れなかった。
ヒザが痛すぎ。変なふうにヒョコヒョコやってたのでトドに僕がひざを痛めていることが
バレてしまった。まぁいいや、ここまで来ればもう誰にも心配はかけないだろうから。

利尻富士がジワジワと近付いてくる。
もうちょっと、あと一踏ん張りだ…。

「レブンウスユキソウ群生地」に到達。ちょっと時期が遅かったのか、ほとんど咲いていない
ようだった。いや、もう探す余裕すらないんですけどね。

もうすぐ島の南部に出ます

17:50頃、林道の終着地点に出た。
ふもとのほうにはフェリーで乗ってきた香深の町が見えました。

ここが第4チェックポイント。そこそこ追い上げたかな?ここからはアスファルトです。
靴擦れの激しかったのんたんはここからはクツを脱いで行くことにしたようだ。
お疲れ様です、ここからはもう安心だね。

桃岩タイムトンネルを抜けると桃岩荘のある西海岸の景色が西日に照らされて広がる。
帰ってきたー!みんなと一緒にゴールできる!すげー嬉しい!

昨日はブルサンに乗っていたのであまりわからなかったけど、ここから桃岩荘までも
けっこう距離があるんだね。1.5kmはあるのかな?

あとちょっと!
(左を埋め尽くす巨石が桃岩)

桃岩の横をゆっくり通過する。
今朝桃岩荘を出発してから13時間が経っている。
充実した1日だったなぁ。曇っていたスコトン岬なんてもうずいぶん昔の話のように
思えてしまうなぁ。
いろんなことを考えながら「桃台猫台」の近くまで来た。

ただいま、桃岩

この「桃台猫台」を越えれば「見返り坂」。桃岩荘に敷地に入り、桃岩荘も見える。
ここからはジャガの提案で全員で手を繋いでゴールを切ります。
横並びになってゆっくりゆっくり足を進める。

桃岩荘の屋根が見えてきた。
屋根の上でよーださんが旗を振っている。
他のヘルパーも屋根に乗っている。

おかえりなさいの儀式開始

「おっかえりなさーーーい!!」と叫んでいる。
こっちもみんなで揃って「たーだーいーまーー!!」と返す。

見返り坂は砂利の下り坂。もうみんなヒザがガクガクで踏ん張れずにズルッとか
なりながらも手を繋ぎながら必死に下る。
ヘルパー達が手拍子と共に歌い出した。「おっかえりなさーい♪おっかえりなさーい♪」
なんかもうヘロヘロでよく聞き取れないけど、そのハイテンションな歓迎が嬉しい。

見返り坂の途中にある系列店の「ベン&ジョーハウス」(略してベンジョ)にも
「ただいまーー!」と声をかけるとそこのママさんをしている女性ヘルパーが
飛び出してきて「おかえりなさーい!」と手を振ってくれた。


18:30 桃岩荘ゴール(11時間ジャスト)

ヘルパー集合

ゴールしたら、桃岩荘の正面に整列し、点呼。
そしてまたここで「ぎんぎんぎらぎら」を踊って締めました。

  ぎんぎんぎらぎら夕日が沈む ぎんぎんぎらぎら日が沈む
    まっかっかっか空の雲 みんなのお顔もまっかっか ぎんぎんぎらぎら日が沈む






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まずは連泊手続き。
明日は朝ごはんを今日のみんなと外食するので宿での朝ごはんはキャンセルします。
(1泊1食 \4695)

這うようにしてお風呂に向かう。
そして共に歩いた男性陣とイテーイテー言いながらお風呂に入る。

で、みんなで食堂でご飯を
食べているともうミーティングの始まる18:50。
「ミーティング〜♪ (ドドンッドドン) ミーティング〜♪ (ドドンッドドン)」と楽器を鳴らし
ながらヘルパーたちが食堂に入ってきた。
「8時間を歩かれたみなさーん!お待ちしてますからねー!食べ終わったら来て
くださいねー!!」

今日の夕食

自分のベッドスペースに戻り、荷物の整理をする。
中二階からミーティングを見下ろしてみた。同じコーナーでも日々担当が入れ替わり、
話し内容や寸劇の内容も変えて飽きないようにしているんだね。すごいや。

今日も賑やか

すぐにはミーティングに出ずに、ちょっと外で風に当たってクールダウンしたいと思います。
薄暗い空と桃岩を見ながら感慨に耽っていました。
しっかし足痛いな。明日も歩けるかな?



1時間ほど遅れてミーティング参加。
島案内や「島を愛す」の熱唱が終わった辺りだった。
足は痛いけど、水ぶくれも出来ているけど、今日も踊った。
今日1日があったおかげでずいぶんここの空気に馴染んだというか、2回目なので昨日ほど
ドキドキせずにすんでいるのか、とにかくゆったり構えられたような気分だった。

終盤のコーナーで、「今日のスペシャルゲストは、8時間コースを歩いたリーダーとサブリーダー
さんでーす!!」と紹介があり、ジャガとのんたんが前に出る。

よーださん:「リーダーさん、本日の8時間コースはどうでしたか!?」
ジャガ:「最高でしたーー!!」

よーださん:「ではサブリーダーさん、愛は生まれましたか!?」
のんたん:「…生まれたかもしれません…。」

で、会場全員「うっひょ〜☆」みたいな空気になったり。
そしてここでもリーダーとサブリーダーによる「ぎんぎんぎらぎら」。
みんなから盛大な拍手をもらって報告コーナー終了。

長い1日が終わる

ジャガ&のんたん

今日も最後に「遠い世界に」の桃岩バージョンを歌い、21:30でミーティング終了。
これから翌日の8時間コースの説明会があるので、昨日はそれに参加していてこの後の
自由時間は無かったが、今日は自由!

…と思ったけど、よーださんの勧誘で明日の特別イベントの説明会に引っ張られた。
明日は男性ヘルパーのよーださんと女性ヘルパーの"ぴーこさん"による、
「よ〜だ・ぴ〜こと行く ピヨピヨ 滝お花見ツア〜」というイベントがあるのだ。
(ツアー代&弁当代 \800)

明日は特別用事は無くて、フラワーロードとか礼文岳とか歩こうかなーと漠然としか
思っていなかったので、勧誘されちゃいました。
ヒエェェ、足痛いのに明日も歩けるのかな?

のんたん・トド・オレサン・マチクリは明日の朝一番のフェリー、通称0便で島を出てしまう
ので、これに参加するのは僕とジャガの2人。
早速手続きと説明を受けました。
メンバーは15人くらいいそうだ。


そのあと8時間コースのメンバー6人で集まり、明日に早起きしてウニを食べに行くプラン
を話し合ったり、ヘルパーとかを交えて今日の8時間コースのエピソードを話したりした。

明日も晴れるって。降水確率0%。最高気温は21℃も行くんだって。暑くなるぞー。


22:30 就寝

Chapter.4

Chapter.3

Chapter.2

Chapter.2

Chapter.3

Chapter.4

Chapter.1

盛り上がるヘルパー

8時間コースフィナーレ
 (ジャガ寄贈)